This CRAZY loVe 2

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雨はもう上がっていた


薄暗くなったおかげで2人で歩いていてもきっと目立たなかった
段ボールが濡れてしまったせいで使えなくなったのでビニール袋に野菜を移した
だからビニール袋を抱えた藤ヶ谷くんと自転車を押しながら歩く私


前に歩いた道と同じ道


あの時は藤ヶ谷くんに対して苦手意識を持っていたのに

今ではもう愛しいとさえ思ってしまっていた


そんなことを考えてクスッと笑ってしまう


『……何笑ってんの？』



「ううん。
　何でもない。」


並んで歩いたり、次の約束をすることが楽しみだったり


そんなことはすっかり忘れていた気持ちだった


だから………



余計にちょっと楽しかった


付き合い始めってこんな気持ちだったよなって



決して付き合ってはいないのだけれど



マンションが見えてきたので
「ここでいいよ。
　ありがと。」

そう言ってビニール袋をもらおうと手を差し出した


袋を受け取るはずの右手は藤ヶ谷くんの左手と指が絡まるように繋がれた


『重たいから今日はマンションまで行くよ。』



そう言って袋を渡してくれなかった



「あの………。」



『ん？』



「自転車押しにくい……から。」



『あ。そっか。笑
　ごめん。残念。』


私が断るとサッとすぐに手を離してくれた




自転車をとめて野菜をマンションの前で受け取って
そこでバイバイした


藤ヶ谷くんは部屋まで持っていくよ
と言ってくれたが……


流石にそれは何となくダメな気がして遠慮した



エレベーターが来てドアが開いたのでなんとなく振り返ると藤ヶ谷くんはまだマンションの前にいて
私と目が合うとドアが閉まるまで手を振ってくれた


ドサッと野菜をキッチンに置いて直ぐにお風呂へと向かった



すっかり乾いてはいたが雨にも濡れたし先にシャワーだけ浴びようと思った


藤ヶ谷くんに借りたTシャツも洗って乾かさなくちゃと思って直ぐに洗濯機を回した



シャワーから出たらまだ洗濯は回っていたのでキッチンに戻り野菜を冷蔵庫へとしまった


約束だったからな


そう思って空豆ととうもろこしを茹でることにした



茹でている途中でピーピーと洗濯機の呼ぶ声がしたので濡れた洗濯物を取り出して


浴室乾燥で乾かせるように浴室へ並べて干した


茹でた野菜は自宅用とお裾分け用のタッパーに分けて並べて冷蔵庫へ入れた

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