This CRAZY loVe 2

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『Aさん、寒くない？
　俺のTシャツでよければ貸そうか？
　……なんなら風呂入る？
　ってそれはさすがに旦那さんに怒られるか。笑』



…………



ペラペラと1人饒舌に話す藤ヶ谷くん



私はタオルで髪を拭きながらまだ服が濡れた状態で玄関にいた



「あの………
　今日、夫は出張でいないんだよね。」



『えっ…………。』



……………




私がそんな答えを言うと思ってなかったのだろう
2人の間に沈黙が流れた





濡れ髪に上半身は裸の藤ヶ谷くんがそっと私の方に近付いてきて
私の濡れた髪を一束そーっと撫でた


『Aさん………寒い？』



その光景があまりにエ ロティックでクラクラと眩暈がするようだった



「…………うん。寒い………。」



思わずそう口に出すと
彼は髪から私の頬に手を移動させ
そっとキスをした




本当に恐る恐る触れるだけのキス




『………逃げないの？』





「……なんで？」




自分でもなぜそう答えたのか分からなかった


ほんとは跳ね除けるべきだったのかもしれない



けれど……


私は受け入れた




それが藤ヶ谷くんに火をつけたようだった
触れるだけだったキスが徐々に激しさを増していく



『………全部俺のせいでいいから。』




そう言うと私の腕を掴んで中へと引っ張った




部屋の1番奥

この前は見ることのなかった寝室だった


紺色のシーツの布団の上にポスンと強引に……だけど優しく倒された



「布団……濡れちゃう………。」



『そんなのいいよ。』



黙ってと言わんばかりにまた口を塞がれた

舌と舌が絡まり合って
チュッ……クチュッ……
と水っぽい音が響く


そのうち


ハァ…………ッ……


と声にならない吐息も混ざってくる




藤ヶ谷くんが興奮してきてるのがわかって
私もそれに比例して興奮してきた



藤ヶ谷くんからのキスに応えようと自分からも舌を絡ませ唇を吸った



強引だったけど……



優しくて………




きっと逃げようと思えば逃げれた







逃げなかったのは私






だから






きっと私のせい





後戻りはできない




藤ヶ谷くんに抱かれながら




私はゆらゆらと幸福感と背徳感の狭間を彷徨った

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