【stpr】組長娘と婚約者候補【な組】Part4

#139 ページ8

〜ジェルSIDE〜

よいしょっと…となーくんは声を出しながらドサッと荷物をおろす。

引き取られる前とほとんどは変わりないみたいで少し懐かしくなる。

汐里お嬢いつ見てもキツかったなー。

説明しようと思ったら正座して頭下げろと言われてやったらあの状況。

最初見たときは「美人で大人しそうなお嬢やな」と思ってたわ。

そしたらあの性格……。

あ、そう言えば。

「そうだ、尾宅なら今スタンガン改良中だから邪魔すんなよ」

聞こうと思ってたことを行ってくれて助かった。

「尾宅って確か……」

「そ、影片組の天才組員！俺以上の頭脳派やな！」

あの頭脳はさすがの俺も脱帽のレベル。

その上発明も出来て何故科学者にならずこの道を選んだのかを知りたくなった。

そしたら帰ってきた答えが「科学者としてより面白い道にした」とか。

やっぱり科学者になるべきやったと思う。

「ジェル」

汐里お嬢が足で襖を開く。

「はい！汐里お嬢！」

汐里お嬢が自ら自分で来る際には本当に大事なことを言う時だ。

「怪我して私の友達、悲しませたら許さへんからな」

「…！はい！勿論です！」

そう言うと去って行こうとするが立ち止まり振り返る。

「怪我したらアッパーくらいは覚悟しとき」

そんなアッパーキメられる人…まさか鬼ヶ島組のお嬢に……！？

……ホンマに気をつけよ。

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