【stpr】組長娘と婚約者候補【な組】Part4

#RED END ページ39

私が付けたのは羽モチーフのバレッタ。

私が選んだのは。

「赤瀬莉緒、貴方よ」

「俺が…婚約者？」

パチパチと瞬きさせる彼。

「私がいつも自然体でいられるように振る舞ってくれて安心できたの」

どんなときも私を気遣ってくれてた。

そこまで大切にしてくれる彼を婚約者にしたいと思うのは可笑しくないことだろう。

「俺なんかが…いいのかな？」

「私の決定が不満？」

「いえ！！」

そんな私達を見てみんなは微笑む。

その夜。

「可愛いのは分かるけどさー」

「今回ばかりは可愛いが正義とは言えねぇ」

「同感やな」

「ちょっと二杯目行きたいんだけど水ちょーだい」

「悔しいけどなんかすっきりしたかも……」

すごい話してる…。あれ？莉犬は？

莉犬がいないことに私は家を探すとお母さんの仏壇の部屋の襖が開いていた。

莉犬がそこにはいて……そう言えば私が泣いてたときも莉犬がいたな。

「莉犬」

「あ、Aさん……姐さんにはちゃんと報告したくて」

「もう姐さんじゃなくてもうお義母さんよ」

彼はもう私の婚約者なんだから。

そう言うと莉犬は私に抱きつくようにキスしてきた。

その勢いと一緒に押し倒された。

「俺、もっと好きになったらどうしよう……重くて潰れちゃう……」

「…莉犬、大丈夫」

可愛らしくていつでも元気。

でもちょっと人に頼る事が苦手。なら私が彼が潰れてしまう前に助けよう。

持ちつ持たれつ、そんな関係にこれからなっていけばいい。

「A、言葉に表せないくらい愛してる」

「私も、それくらい愛してるようになるね」

これから二人で愛を育んでいこう。

RED END

#YELLOW END→←#BLUE END

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す