46.変なことおしえないでください ページ47
エ『わたしには、おねえちゃんしかいないのに…。』
最後に涙声でそう呟いた。
部屋で一人、すっかり暗くなった窓の外をぼーっと見つめる。
「そっ…か、」
わたしにはエリしかいないように、＿＿エリにもわたししかいなかったんだね。
窓枠にかける指先にそっと力がはいった。
別の部屋でエリはわたしと同じように今の状況とかいろいろ説明をうけてる。
緑「Aちゃん！」
扉が開いて"君もおいで"と誘われる。大人しく着いていって、別室にいるエリの元へ。
＿＿
＿＿＿＿
ミ「エリちゃんの好きなフルーツ当てていい！？桃でしょ！？ピーチっぽいもんね！」
エ「リンゴ…」
「リンゴです。」
ミ「だと思ったよね！！」
話していくうちにデクさんがハッとしたようにあいざわさんへ話しかけた。
緑「エリちゃんとAちゃんも文化祭来れませんか！？」
相「…なるほど。」
ぶんかさい…？
「…中学校とかで、やる…あの？」
ミ「そう！高校でもあるよ！俺たちの学校で行うお祭りさ！学校中の人が学校中の人に楽しんでもらえるよう出し物したり食べ物だしたり…あ！」
ベッドに座るわたしたちを見てなにかを思いついた。
ミ「リンゴアメとか出るかも！」
エ「リンゴアメ…？」
「リンゴを甘いアメで包んでるやつだよ、すごく甘いやつ。」
エ「すごく…」ｼﾞｭﾙ
「よだれ。」
その口元を拭う。あいざわさんが校長に掛け合ってみようと言った。
緑「それじゃあ…！ふたりとも…どうかな！？」
エ「…わたし、ルミリオンさんたちのこともっと知りたい。」
エリは隣のわたしを見上げた。
エ「おねえちゃん…行っても、いい？」
「…もちろん、エリが行きたいなら行こうよ！」
エ「ほんと…！？」
笑って返すと、かわいらしい笑顔が咲いて抱きついてくる。
ミ「嫌ってほど教えるよ！！！」
「ありがとう、ございます。」
ぺこりと頭を下げる。
ミ「俺、休学中だからふたりとつきっきりデートできるよね！」
エ「でぇと？」
「え？」
ミ「蜜月な男女の行楽さ！」
エ「みつげつなだんじょのこうらく？」
緑「先輩何言ってんですか。」
「エリに変なことおしえないでください。」
何だかやな感じがして、そっと両手でわたしに抱きついてる小さい体を包む。
「わたしと初めてのでぇと楽しみだね、エリ！」
エ「うん…！」
ミ「えっ、えっ？Aちゃん…」
まだ6歳の妹にそんなのはやすぎます。
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たんと(プロフ) - 前読んであの感想をもう一度！と思ったらやっぱり泣いてしまいました…素敵な物語をありがとうございます！ (2月12日 14時) (
レス) id: f0ade18a0c (このIDを非表示/違反報告)
赤い羽根募金ちゃま〜 - 11歳？...やべぇ、同い年だ...((((( (2022年12月1日 23時) (レス) @page24 id: 78bf642dad (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！読んでいただいて、嬉しいかぎりです！ (2022年7月22日 0時) (レス) id: 16ca5ec74a (このIDを非表示/違反報告)
葵 - なんかもう…小説家になれるんじゃないですか？それくらい感動しました！ (2021年10月20日 7時) (レス) @page50 id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - みづきさん» 泣いてくださったなんて、とても嬉しいです(*^^*)、コメントありがとうございました！ (2020年5月2日 23時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2020年1月7日 12時
