24.ルミリオン ページ25
ミ「痛くて辛くて苦しんでる女の子を包んであげる為だ！」
……＿＿あのひとを相手にあそこまで、
ミ「相手をよく見て！！次の行動を予測する！！」
絶対にだれも逆らわない。
だってこわいから。
ミ「一介のヤクザとは思えない身のこなしだ！おまえは強いよ治崎！」
ヒーローでさえ…そうだったのに。
恐怖と力でおさえこむ、支配者。
ミ「でもね！！」
＿＿絶対に敵わない相手。
ミ「俺の方が強い！！！」
"俺が君たちのヒーローになる！"
「…！！」
ぎゅっと手に力がはいる。
ミ「もう指一本触れさせない！！二人まとめて倒してやる！おまえの負けだ治崎！！」
あのお兄さんは怯まずむかってく。
希望を抱いた。
確かにそこにはわたしたちを助けようと戦う、ヒーローがいた。
そんな時、
視界の端で黒いものが動いた。
「あ…！」
治「音本！！！」
這いずってる人にあの男が"クスリ"とを投げた。
治「撃て！！！！」
あれは…＿＿＿＿"けんじゅう"だ。
使ってるのを見たことがある。
何もできないまま、その光景を見つめる。
そして、
音「ハァッ…！」ｶﾞﾁｬ
その"けんじゅう"の先を向けられたのは。
「「！！」」ﾋﾞｸ
わたしたちだった。
撃たれる＿＿
そう理解してからははやかった。
「エリっ！」
咄嗟に赤いマントに身を包むエリに手をのばして抱きしめる。
クルリと後ろを向いてわたしの陰にエリを隠す。
やってくる痛みに備えて、自分の背中を盾に縮こまった。
＿＿
＿＿＿＿
ミリオは理解した。
殺意が向くたび泣くでも叫ぶでもなく目をつむり黙って歯を喰いしばる少女たちの表情。
それは＿＿
ミ「っ！！」
受け入れる外ない痛みに備え耐え忍ばんとする彼女たちの習慣なのだと。
痛みと恐怖によって刻み込まれた絶望なのだと。
「〜っ…！！」
細い腕がエリちゃんを包んでいる。
ああ…小さな背中が妹を守らんと自身を盾にしている。
"どうかこの子だけは＿＿"とその背中が叫んでいる。
＿＿いつもそうやって、自分を犠牲にしてきたんだね。
手を伸ばしてその頭に触れる。
「！？」
エ「…！」
もう痛い思いはさせない！
ﾄﾞｯ
背中に受けた痛み。
悲痛に歪んだ顔の少女と、その腕の中にいる呆然とした様子の少女に。
＿＿笑顔を向けた。
刹那、撃ち込まれた銃弾から何かが体を駆け巡った。
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たんと(プロフ) - 前読んであの感想をもう一度！と思ったらやっぱり泣いてしまいました…素敵な物語をありがとうございます！ (2月12日 14時) (
レス) id: f0ade18a0c (このIDを非表示/違反報告)
赤い羽根募金ちゃま〜 - 11歳？...やべぇ、同い年だ...((((( (2022年12月1日 23時) (レス) @page24 id: 78bf642dad (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！読んでいただいて、嬉しいかぎりです！ (2022年7月22日 0時) (レス) id: 16ca5ec74a (このIDを非表示/違反報告)
葵 - なんかもう…小説家になれるんじゃないですか？それくらい感動しました！ (2021年10月20日 7時) (レス) @page50 id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - みづきさん» 泣いてくださったなんて、とても嬉しいです(*^^*)、コメントありがとうございました！ (2020年5月2日 23時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2020年1月7日 12時
