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息も絶え絶えに、肩で息をする私。
「そうだよね」
震えた声が、目の前に落とされた。
その時、やっと私は顔を上げて。
カズがどんな顔をしていたのかに、やっと気づいた。
私よりずっと傷ついた顔をするから。
ごめんね、って。
言わなきゃって、口を開いた。
でも、声にならなかった。
「お前はAじゃないんだもんね」
酸素が、一瞬でなくなったから。
こらえよう、ってそう思う余裕さえもなくて。
どうしようもなく、涙が落ちる。
泣くのはずるいから。
だから耐えていた。
どんな言葉にだって、耐えていられた。
だけど、その言葉だけは聞きたくなかった。
だってその声が、その表情が、全部語ってる。
わかってた、わかってた。
だって何度も自分に言い聞かせた。
でも、やっぱり、やっぱり。
私は、いらないんだね。
必要なのは、“私”なんだね。
ああ、どうしよう。
息ができない。
「ごめん」
カズは、私が言うはずの台詞を口にして。
らしくもなく不器用に笑って。
いつも涙を拭ってくれていた指をドアノブにかけて。
パタン、という何の色もない音を響かせて。
リビングから。
この家から。
私の前から。
去っていった。
届かない。
どんなに手を伸ばしても、彼には届かない。
そんな当たり前のことに、私は今気付いた。
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かおり(プロフ) - お願いですから、せめて1話だけでも書いてくれませんか… (2019年7月5日 13時) (
レス) id: 9aa4c2db67 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 更新…待ってます！ (2019年5月21日 1時) (レス) id: b29790e5ba (このIDを非表示/違反報告)
さいたん(プロフ) - 更新楽しみに待っています。 (2019年4月21日 16時) (レス) id: aceac62259 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - 切ない…今後どうなるのかとても気になります。更新楽しみに待っています、頑張ってください！主人公ちゃんがんばれ！！ (2018年3月12日 13時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 。・゜゜(ノД`)(。>д<)( ノД`)…(´д｀|||) (2018年2月14日 20時) (レス) id: 84fdbed2f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふじしの | 作成日時：2017年9月30日 15時
