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サァーと俺の顔から血の気が引いていくのが分かった。俺の顔は今誰から見ても真っ青だろう。
「お、おいA…?大丈夫か?」
コナンくんは俺を心配してくれている。そんなコナンくんに「心配しなくても大丈夫だよ」の言葉も出ないくらい、俺は焦っていた。
「コ、ナンくん、っ」
どうしよう、と言おうとしたが、そこまで言ってハッとなった。
この問題はコナンくんに話しても大丈夫なのだろうか。
ただでさえ変な薬を飲まされて体が小さくなってしまったコナンくんが俺の問題まで背負わせてしまったら。
それにこれは俺の問題だ。まだはっきりとも分かっていないしコナンくんに相談するべきではない。
俺は瞬時にそう判断した。
「…やっぱりなんでもない!キッド様も見れたしもう帰るね!」
先ほどの真っ青な顔とは打って変わって年相応の笑顔をコナンくんに向けて俺は走り去った。
後ろの方でコナンくんの叫び声が聞こえる気がするが無視だ無視!
俺が元々この世界の住人だなんて、有り得るわけないよな?中森警部の知り合いに、俺に顔が似てて名前も同じ人がたまたま居るのかもしれないし!
うん絶対そう!
俺はまた考えることをやめた。
キッド様の予告現場にいた人混みも抜けて辺りは人の気配は無く虫の鳴き声ばかりが響く。
俺はそこでようやく足を止めて息を整えた。
どれくらい走っただろう。
何も考えずにただ闇雲に走ったので全く知らない道に出てしまった。
「どこだ、ここ」
はぁ、と息を吐きパーカーのポケットからスマホを出す。
電源を着けて画面に大きく表示されている時刻は21時50分。
早くお家に帰りたい。
「まぁでもこういう時のグーグルマップだよね」
そう言って俺はアプリを開き位置情報をオン。そして目的地に自分の家の住所を入れた。
あとはグーグル先生が声でガイドしてくれる。
改めて自分がいる位置から自分の家のマップを見るが思ったより遠くなかった。ただ道を一本間違えてただけだった。
恥ずかしい
『5m先、右方向です』
「はぁーい」
静かな住宅街にグーグル先生と俺の声が響く。
こっちの方が恥ずかしいな。
「ん?」
もうすぐ俺の家だー、と思っていた矢先聞こえてきた、複数の男の声。
なんか、呻き声みたいなの聞こえるけど大丈夫か…?
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きゃんさん(プロフ) - 天狐さん» 勝手に出しゃばった上に長文失礼しました。 (2018年11月2日 22時) (レス) id: aa8d471e53 (このIDを非表示/違反報告)
きゃんさん(プロフ) - 天狐さん» 不死身と不老不死は似て非なるものですよ。不死身は死にませんが老います。不老不死は老いませんが事故や病気、殺人など故意的に死ぬ事が出来ます。まぁうろ覚えなので合っているのか分かりませんケドね(*^^*) (2018年11月2日 22時) (レス) id: aa8d471e53 (このIDを非表示/違反報告)
天狐(プロフ) - あのprologueの『不死身の不老不死』って同じこと2回繰り返してますよ。 (2018年4月29日 20時) (レス) id: 40f1b1f832 (このIDを非表示/違反報告)
死の天使 - 何か……夢主クン某異能アニメの自殺マニアさん見たい……カッコいい……! (2018年3月8日 17時) (レス) id: 691cfdecc8 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ(プロフ) - こずめさん» えぇ、もうそれ最高じゃないですか、、ッアーーーーーーってところもろ夢主と同じ反応でしたありがとうございます (2017年7月13日 12時) (レス) id: 6fbc6fe145 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こずめ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shinkuru101/
作成日時:2017年3月7日 16時