キミが光 ひかりヒカル〜年の瀬編〜 2

35 Y side 目覚めて 1 ページ4

「･･･ん// ･･･ﾝん//」

頭の上から 微かに聞こえた
掠れて こもる声に
ハッ と 意識が 戻る。

(･･･あ、俺 寝て ･･･///)


太輔と 電話で 喋ってから
俺は 重ダルい 頭を スッキリさせる為に
浴室を 勝手に借りて シャワーを 浴びた。

昨日は みつに 付きっ切りで
風呂にも 入れてない。

それから、ソファで ぐっすり 寝てる
佐野先生を 起こさない様に 気遣いながら
キッチンに 立った。

身体を 休めた方がいいのは 分かってる。
でも･･･ 今 寝てしまうと
夢に 吐いて 暴れる みつが 出てきそうで
･･･ 怖くて 布団に入れなかった。


朝食の支度や 持ってく 弁当を仕込んでから
みつが 眠る ベッドの脇に 背もたれて
いつ 起こそうか と 思ってるうちに･･･
寝てしまった ようだ。


「･･･みっちゃん･･･ ？ 起きた？」

「･･･ﾝん･･･ ぅ･･･ たい ･･･すけ？」

「･･･ｸｽｸｽ// 悪いね。太輔じゃなくて//」

「･･･？ ･･･ よこー さ？ ･･･あｯ！！

あ、いやｯ// え？ ぅえｯ？ 違ｯ//」


途端に 顔から 火を噴いて オタオタする。
ふと 自分の 左腕に刺された 針に気付き

「･･･ぁ？ れ？ ･･･ ーっと･･･俺？
どーしたっけ？
よこーさんに おぶって貰ったのは
覚えてんだけど･･･ いつ ウチ 帰ったっけ？

んで･･･ 何で コレ？」

(･･･覚えて ･･･ ない のか･･･)


「酷いなー// 俺、みっちゃん 背負って
腰 ピキピキなんだけど？
覚えてない なんて･･･可哀想な オ・レ//

佐野先生も いるよ？
みっちゃん 酷く吐いてたから 心配して さ。
点滴は 食べれてないからって･･･。

で ･･･ 気分は どう？ 起きれそう？」


「ん･･･ ねみー // ･･･まだ 寝る･･･
なーんてなｯ// 起きるってば///」

ヘラヘラ笑いながら 肘を支えに
布団から 抜け出そうとして
力が入らないのか ガクンと 肩が落ち･･･

「あ！ みっちゃん！」

「んｯ！！！！」

背中に 差し込んだ 俺の 手に
みつが ビクン と跳ねて 妙な反応をした。

「･･･ ･･･」

「･･･みっ ちゃ ん？」

「･･･ぅ ･･･あ ･･･ 大丈夫 だし？
ひ、一人で 起きれる って ･･･ ﾍﾍ･･･」

ゆらりと 上体を 振り子の様に 揺らしながら
のろのろ ベッドに 起き上がる。

血色の悪い 土色の顔が
心なしか 固く 引きつって 見えた。



「あ･･･俺、先生 呼んでくる ね。
て･･･ 点滴 見て貰わないと な？」

36 K side 目覚めて 2→←34 F side 会いたい

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す