キミが光 ひかりヒカル〜年の瀬編〜 2

58 Y side 普段通り 3 ページ27

みつを ソファに 座らせると
正面に しゃがみこむ 先生。


みつは この前の様に
発作を 起こしそうな 気配はないものの
荒い息に 肩を揺らしていた。


「･･･ヒロ･･･」

傍に来て みつに 触れようとする 太輔を
片手を上げて 先生が 制する。


先生が ゆっくりと みつの膝に 手を置く。
少し ピクっと 跳ねる 膝。

それでも 膝に乗せた手を 外さない。


「･･･まだ ･･･びっくり ･･しますか？
言ってた ゾワゾワは･･･ くる のかな？」


優しく･･･ 小さな子供に 話しかける様に
一言 ひと言 ゆっくり 問いかける。


「･･･ﾊｧ だ、大丈夫･･･ﾊｧ へーき。
･･･ だい じょー ぶ ﾌｯ//」

ずっと 俯いていた 顔から
大粒の雫が ポロリ 溢れる。


「ヒロｯ////」

その涙を 合図に
痺れを切らせた太輔が みつの横に 腰を落とし
片手で 抱き寄せる。

勢いで 膝の上に 倒れ込む みつを
全ての物から 庇う様に 覆い被さる 太輔。


「･･･ムリ すんなって//
ヒロ･･･ 辛いなら 辛いって ･･」

「違ｯ！ ﾊｧ ﾊｧ// ･･･ムリ なんか･･･ﾊｧ
ちょい びっくり して･･･ ﾊｧ･･･大丈夫。

･･･ た ま ･･･ ありがと な 」


太輔の 腕の間から 顔を覗かせ
ゆるゆる 持ち上がる みつの腕は･･･

みつ から剥がされたまま 立ち尽くす
たま を探して 伸ばされて。


たまが その手を 拾い上げる。
すると また ビクンと みつの 腕が 踊る。



「･･･ 悪りｨ･･･ 大丈夫/// 大丈夫 だし。

実は さ ･･･ 俺 今日 ･･･ﾊｧ
めっちゃ 怖かった ･･･皆んなに 会うのが。

皆んなに 触れなかったら･･･ﾊｧ･･･マズい とか
んなら 最初っから 触らないよに 逃げとこう
･･･なんて な ･･･ﾍﾍ////

そんな コト考えちまう 俺が ･･･
嫌んなって･･･情けなくて･･･


･･･たま･･･ っんとに ありがとな？

俺を 独りぼっちに しないで くれて。
ニカも。も･･･大丈夫。大丈夫 だから。」

新たな 雫が みつの 頬を伝い
太輔の 服の袖に 小さなシミを作る。





.
「･･･いやー･･･ まいった な。
玉森さんには･･･参りました ･･･

僕、北山さんの 事となると
つい つい 過保護に しちゃって。

なるべく 辛くない様に と
触れずに 努めてたんですけど･･･

そんなに 過敏にならなくても 良かった。
いや･･･なっちゃ ･･･
いけません でしたね･･･ﾌﾌ//」

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