キミが光 ひかりヒカル〜年の瀬編〜 2

57 F side 普段通り 2 ページ26

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「･･･ 抱き締め･･･ちゃう よ？」

「たまっ！！」

渉が 立ち上がって たまに 手を伸ばす。

その手は 空を掻いて ･･･

たまは 少し辛そうだった 顔を
へにゃり と緩い笑いに 変えると
宏光を ふんわり と･･･抱き締めた。


「ｯ// たｯ ﾊｯ// ･･･ﾋｭｯ//」

宏光の 背中が 硬く反り返り
喉が 変な音を 立てる。

「ヒロ！！」

「みっちゃん！ みっちゃんｯ！
ちょ、たまｯ// 離せって！」

渉が たまを 引き離そうと 肩を 掴む。

「たまｯ！ 何 やってんのｯ！」

ニカも 駆け寄ってきた。
宮田も、千賀も ･･･。


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「･･･ 可哀想 じゃん･･･
みつ ･･･ 独りぼっち で ･･･

誰にも 触れなくて ･･･
誰も 触らなくて･･･
･･･ そんなの ･･･寂し過ぎる じゃん///

そんなの･･･
全然《普段通り》なんかじゃないしｯ！！」


首を カクンと 前に倒して
宏光の 硬直しきった 肩に 顔を埋める たま。


「･･･みつ ･･･ いーじゃん ･･･
しんどくなるなら なっても いーじゃん。

しんどくなったら･･･休めば いーじゃん//
どんな なっても ･･･
俺が みつを 抱き締めてて あげる。

好きなのに ･･･触れられない なんて
･･･ ない わ。

みつ･･･独りぼっちなんか･･･させない ･･」


細くて 長い腕に 囲いこまれた 身体は
怯えた仔犬みたいに ブルブル震え
今にも 崩れ落ちそうで。

でも 大きく 開かれた その瞳は
自分の 鼻先に 埋められた 頭を
しっかり 見据えて 離さない。


「･･･ﾌｯ/// ﾊｯ ﾊｯ ･･た･･･ま ﾊｯ//･･･」

「･･･み つ ･･･」

解いた 片手で 震える背中を 擦りだす。

と、耐え切れなくなった 宏光の 足が
カクンと 折れて

(崩れるｯ！)

俺が 背中から 支えようと
手を伸ばす より早く

「やだｯ// ズルいｯ// 」

ニカが 横から 抱きついてた。

「たま ばっか ズルい！！ オレだって･･･
オレだって みつに 触りたいのｯ////
オレだって みつの こと 好き なのｯ！！」

ズルい と言って 抱きついたまま
わんわん 泣きだすニカ。



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「･･･その辺で ･･
解放して あげましょう か･･･ﾌﾌ///

お二人から そんなギュウギュウに
締め上げられたら 何ともなくても
潰れてしまう･･･」


佐野先生が やんわり 二人を 引き剥がし
宏光の 両脇を支えて ソファへ促す。




「ほら、北山さん ぺちゃんこに なってる///」

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