【ホテル】9 ☆ ページ33
「バカ。変な想像すんな。」
「し…してないし！それに両足使ったら、私が立てないでしょ！」
蝉やコアラが木にしがみついてるんじゃあるまいし、これだと重力のままずり落ちる。
「そっか。じゃあ寝転ぼう。」
そう言って、羽生くんが私の肩に手を置いたまま、歩いてベッドへ移動する。
理屈はそうだけど、ちょっとは恥じらえ！
「わ…！」
しかも私が下なの…。
羽生くんの身体が乗っかると同時に至近距離で見つめられて、頭が若干パニックになる。
「こうしたらしっかり抱き合えるでしょ。」
「そうだけど、これじゃあまるで…。」
男女のあれだ。
「は？だからそういう思考は捨てろ。」
「……。」
しかも意味が通じてしまって私だけ恥ずかしくなる。
でもなんでこの人はこんなに淡白なんだろう。
完全に割り切って異性と抱き合えるなんて、ある意味人間じゃない。
「そうしたら、九尾は俺の頭へと移動するんじゃないかと考えてる。」
「よくそこまでシミュレーションできるね…。」
「ショーが終わってからずっと考えてたから。」
「……。」
あの状態でその分析力はおそらく天性だろう。
「んで、頭から出てくると仮定して、花山さん。」
「はい。」
「君が九尾に触れて退治終了。」
最後ににこっと言われるものの…、そんなに簡単にことが運ぶのだろうか。
「うまくいくかな…。」
前みたいに失敗したら…と不安になる。
「大丈夫。理論から導きだされた最善の方法だからこれ。」
とりあえず一度二人ともベッドから起き上がって、作戦開始に備えるのだが…。
「はぁ…なんでこんなことに…。」
「人生何事も経験じゃない？」
「その軽い感じがすごく抵抗あるんだけど。」
「じゃ重くする？」
……。
この人に口で勝つのは一生無理だなと思った。
.
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鹿(プロフ) - みなみさん» 触れるとか設定は、適当なんですけどね＾＾まあ差別化ということで。次移行なんですけど、このままでは現実の羽生さんに追いつくので、どうしようかなーと模索中です。 (2019年7月5日 16時) (
レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - おっと、何やらゆづがいつもと違って、ますます展開が楽しみです！狐耳、触りたい〜！！本人には見えているだけで触れないなんて、不思議ですね。 (2019年7月4日 13時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 狐耳にはあまり深い意味はなかろうと思います。ただ、二人を繋ぐものが何もなくなってしまうと、お話を進めにくいので、伏線のようなものでしょうか。でも、耳ついてるのを妄想しながら色々見返すという妄想観賞ができます。←！ (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - るりさん» ついつい連続で更新してしまいました。出し惜しみは絶対王者がお気に召さないので(笑)でもみなさん注目ポイントが違ってて面白いですね(*^^*)ちなみに狐さんはもう出てきません。あっさり消えました。 (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ゆなさん» 常に気になる所で終わっちゃうという(笑)後２話手前だともっと気になるかなーと思って、これでも足しておきました。たくさん更新するのは、自分が読者側だったら嬉しいからです(*^^*) (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鹿
| 作成日時：2019年6月21日 16時
