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【ホテル】3 ☆ ページ27

「アクセル、いっこも決まんなかった…。」

「そういう時もあるから。」

転倒したジャンプのことだろう。
それより、怪我がなかった事の方が幸いだ。

「九尾のやろーがさ…邪魔して…。」

「視えてたよ。リンクへ入って、九尾に触れればよかったかな。」

私は九尾がまとわりついていた羽生くんの首を撫でる。
今は大人しくしてるみたいだけど、滑っていた時は存在感がありすぎるほどだった。

「…ちょっと落ち着いた。」

「そう…。」

ようやく羽生くんが私から離れてくれたので、その間に落としたバックを拾って近くの椅子に置く。

「座ってて。お茶入れるわ。」

そして、備え付けのポットまでだるそうに歩く後ろ姿に、私は慌てて声をかける。

「いいよ、座ってて。私がやるから。」

早歩きをしたらあっさり追い抜けたので、お湯の入ったポットでさっとコーヒーを作って2つテーブルに置く。
すると、視線の定まらない羽生くんがはっとため息をついた。

「ありがと…。」

「ねぇ、疲れすぎじゃない?」

脱力しながら腰かける姿は、さすがに見ていてつらそうだ。

「そうかなー。まぁ…そうだよな。」

ポケットから取り出したお守りを、ぽいっとテーブルの上に置いたその向かいに、私も座る。

「ずいぶんくたびれたね。」

「もう効果ゼロだから。」

「新しいの、渡すよ。」

用がないみたいに扱われるお守りを手に取り、私はさっき椅子に置いたバックから新しいお守りを取り出して、古いお守りと取り替えた。
それを羽生くんに渡す。

「やっぱ違うな…。」

「そりゃ出かける前に切ったやつだから。」

「バカちげーよ。」

「?」

違う?何がどう違うのかなと、その意味をわかりかねていると、不意に羽生くんが椅子に浅く腰かけ、天井を見上げながら言った。

「実物とお守りとじゃ月とスッポンだってこと。」

「実物…。」

つまり安倍晴明である私自身ってことかなと思っていると、不意に羽生くんがぽつりと話し始めた。

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鹿(プロフ) - みなみさん» 触れるとか設定は、適当なんですけどね^^まあ差別化ということで。次移行なんですけど、このままでは現実の羽生さんに追いつくので、どうしようかなーと模索中です。 (2019年7月5日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - おっと、何やらゆづがいつもと違って、ますます展開が楽しみです!狐耳、触りたい〜!!本人には見えているだけで触れないなんて、不思議ですね。 (2019年7月4日 13時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 狐耳にはあまり深い意味はなかろうと思います。ただ、二人を繋ぐものが何もなくなってしまうと、お話を進めにくいので、伏線のようなものでしょうか。でも、耳ついてるのを妄想しながら色々見返すという妄想観賞ができます。←! (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - るりさん» ついつい連続で更新してしまいました。出し惜しみは絶対王者がお気に召さないので(笑)でもみなさん注目ポイントが違ってて面白いですね(*^^*)ちなみに狐さんはもう出てきません。あっさり消えました。 (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ゆなさん» 常に気になる所で終わっちゃうという(笑)後2話手前だともっと気になるかなーと思って、これでも足しておきました。たくさん更新するのは、自分が読者側だったら嬉しいからです(*^^*) (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鹿 | 作成日時:2019年6月21日 16時

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