【夢の世界】6 ☆ ページ17
『今日のホテル〜。』
さらに、その短い文章の後にホテルのアドレスと部屋番号が送られてくる。
結構会場から遠いんだ。
待ち合わせ時間は何時かなと返信しようとしたら…。
『時間は未定なので、追って連絡します!(*`・ω・)ゞ』
かわいい顔文字と共に、ここでメッセージが途切れる。
ショーが終わってから連絡を待つ流れかなと、ひとまず携帯をしまうために鞄を開けると、今日のために用意した、赤と黒のお守りが視界に入った。
「ちゃんとあるな、よし。」
なるべく長い間効が得られるように、出かける寸前に切った髪を入れたものだ。
でもいつまでもこうしてお守りを用意し続ける訳にもいかないし、出来れば早めに九尾を退治したい。
そのためには九尾を羽生くんから出す方法を考えなくてはいけないのだが…。
私が彼の身体をサンドイッチみたいに挟めればな、と理屈ではわかるけど、いくら細身とはいえ相手は男性だ。
しかもかなり鍛えていて、その上半身の逞しいこと。
とても手のひらだけでは範囲が狭すぎて、九尾を追い詰められない。
「抱き枕みたいに抱きつくわけにもいかないし…。」
しかも素肌でなんて。
そのあまりに非現実的な方法に、ため息しかでない。
あーあ、なんで羽生くんは男なのかな。
せめて女の子なら、ちょっと抵抗はあるものの、お父さんの言った通りにできるのに。
「見た目は女の子っぽい部分もあるけど、中身は完全に男だもんね…彼。」
私にはちょう厳しいし、口悪いし。
せめて九尾がこのショーの間だけでも大人しくしててくれるといいんだけど。
色々悩みはつきないけど、今日は生まれて初めてのアイスショーだ。
それなりに楽しもうと思った。
会場に到着するともうすでに入場が始まっていて、その人の多さに唖然とする。
思わず辺りを見渡してしると、牛タンやらずんだやら、仙台の食べ物がたくさん並んでいて、ここはお祭り会場かなと思う。
そんな中…わ、あそこになんか変な妖怪いる!やばいやばい、目を合わさないでおこう…。
うつむき加減で列に並んでいると、あれよあれよという間に会場の中へと誘導される。
えーっと、確か私は天井席だから3階へ行かなきゃならないはず。
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鹿(プロフ) - みなみさん» 触れるとか設定は、適当なんですけどね^^まあ差別化ということで。次移行なんですけど、このままでは現実の羽生さんに追いつくので、どうしようかなーと模索中です。 (2019年7月5日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - おっと、何やらゆづがいつもと違って、ますます展開が楽しみです!狐耳、触りたい〜!!本人には見えているだけで触れないなんて、不思議ですね。 (2019年7月4日 13時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 狐耳にはあまり深い意味はなかろうと思います。ただ、二人を繋ぐものが何もなくなってしまうと、お話を進めにくいので、伏線のようなものでしょうか。でも、耳ついてるのを妄想しながら色々見返すという妄想観賞ができます。←! (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - るりさん» ついつい連続で更新してしまいました。出し惜しみは絶対王者がお気に召さないので(笑)でもみなさん注目ポイントが違ってて面白いですね(*^^*)ちなみに狐さんはもう出てきません。あっさり消えました。 (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ゆなさん» 常に気になる所で終わっちゃうという(笑)後2話手前だともっと気になるかなーと思って、これでも足しておきました。たくさん更新するのは、自分が読者側だったら嬉しいからです(*^^*) (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鹿 | 作成日時:2019年6月21日 16時