検索窓
今日:27 hit、昨日:21 hit、合計:122,024 hit

【Tシャツ】11 ☆ ページ11

「それくらい別にかまわないよ。」

どうせ地元だし、行って帰るくらいの時間はいつでも作れる。

「なら、受け取り場所とか日にちはまた連絡するわ。」

具体的な結論を後日に委ねて、荷物を両手に持った羽生くんが、今度こそ、じゃあね。と言った。

「うん、気をつけてね。」

その背中を見送りつつも、一応車を公道に停めているので、早めに戻る。

ルームミラーで横断歩道を渡る姿を確かめて…。
もう大丈夫そうだなと、ほっと一役終えた私は、運転中ずっと放置してした携帯を数時間ぶりに確認しようと、鞄から取り出した。
すると…。

ピコーンという音と共に、いきなりメッセージが入ったので、反射的にタッチする。

『昨日と今日はありがとう。明日の式典、朝からネットで中継するから見て。』

さっきまで一緒だった羽生くんからだった。
なにこれ。直接言えばいいのに。

「あ、でも午前中はコウくんの蒲鉾の試食…。」

ちゃんと約束したわけじゃないけど、同じ時間帯になってしまう。

どうしようかなと、なかなか返事を返せないでいると、続けてメッセージがきた。
もちろん羽生くんだ。

『つか絶対見ろ。』

一個前のメッセージに既読がついてるから、読んでるとわかっててさらにたたみかけるようなメッセージが…。

「もうわかったわかった。」

私は試食をあきらめて、了解のスタンプを送ったのだった。






.

【夢の世界】1 ☆→←【Tシャツ】10 ☆



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (61 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
140人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

鹿(プロフ) - みなみさん» 触れるとか設定は、適当なんですけどね^^まあ差別化ということで。次移行なんですけど、このままでは現実の羽生さんに追いつくので、どうしようかなーと模索中です。 (2019年7月5日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - おっと、何やらゆづがいつもと違って、ますます展開が楽しみです!狐耳、触りたい〜!!本人には見えているだけで触れないなんて、不思議ですね。 (2019年7月4日 13時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 狐耳にはあまり深い意味はなかろうと思います。ただ、二人を繋ぐものが何もなくなってしまうと、お話を進めにくいので、伏線のようなものでしょうか。でも、耳ついてるのを妄想しながら色々見返すという妄想観賞ができます。←! (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - るりさん» ついつい連続で更新してしまいました。出し惜しみは絶対王者がお気に召さないので(笑)でもみなさん注目ポイントが違ってて面白いですね(*^^*)ちなみに狐さんはもう出てきません。あっさり消えました。 (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ゆなさん» 常に気になる所で終わっちゃうという(笑)後2話手前だともっと気になるかなーと思って、これでも足しておきました。たくさん更新するのは、自分が読者側だったら嬉しいからです(*^^*) (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鹿 | 作成日時:2019年6月21日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。