【Tシャツ】1 ☆ ページ1
☆主人公サイド
「和食だ…。」
羽生くんが驚くのも無理なはい。
本日、花山家の食卓に並べられた朝食は、見事なまでにバランスのとれた和食だった。
お母さん張り切ったな〜。もちろん私も手伝ったけど、朝から大根おろしや牛肉のしぐれ煮なんて出たことない。
「本当に羽生くんなのね〜…。お母さん、朝聞いてびっくりしちゃったわ。」
「すみません。本当は泊まる予定じゃなかったんですけど、色々あって…。」
お母さんと羽生くんの会話を聞きつつ、やっぱり突然泊めたのはまずかったかなと思い直す。
でもお父さんが勧めてくれたことだし、お父さんは羽生くんにとても寛大で、何よりの理解者だ。
「まぁまぁお母さん。ここだけの話、羽生くんは今、ちょっと厄介な妖怪に取り憑かれているんだよ。」
「Aが視えちゃったとかのやつ?相変わらず困ったものねぇ…。」
いつものことだからか、心配してくれてるのか呆れているのか良くわからない風にお母さんが言う。
「お母さん、Aさんのおかげで、なんとかこれまで妖怪に負けずにやってこられたんです。Aさんにはとても感謝しています。」
「まぁ…。」
生で神対応もらっちゃった…。とお母さんが頬に手をあてて喜んでいる。
もう世間話はほどほどにして、食事を始めよう。
「まどかは学校へ行ったから、ゆっくり食べてね。」
私が羽生くんに一声だけかけると…。
「あ、そっか。今日金曜日だもんね。」
…だもんね?いつもならそんな言い方しないのに、両親の前ではとたんに猫をかぶるんだ。
「いただきます。」
私の扱いだけ雑すぎる!
心の中で叫びつつ、ごはんを口に放り込んだ。
結局朝ごはんの最中では問題の本質まで話ができずに、両親と羽生くん、そして私で、食後改めて話をすることになった。
この1ヶ月、トロントでは私の渡したお守りを肌身離さず持っていてくれたようで、最初のうちは問題なく過ごせてたようだ。
でも帰国まであと数日となった頃から、徐々に九尾が悪さをしだしたらしい。
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鹿(プロフ) - みなみさん» 触れるとか設定は、適当なんですけどね^^まあ差別化ということで。次移行なんですけど、このままでは現実の羽生さんに追いつくので、どうしようかなーと模索中です。 (2019年7月5日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - おっと、何やらゆづがいつもと違って、ますます展開が楽しみです!狐耳、触りたい〜!!本人には見えているだけで触れないなんて、不思議ですね。 (2019年7月4日 13時) (レス) id: 42f93678ff (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - みなみさん» 狐耳にはあまり深い意味はなかろうと思います。ただ、二人を繋ぐものが何もなくなってしまうと、お話を進めにくいので、伏線のようなものでしょうか。でも、耳ついてるのを妄想しながら色々見返すという妄想観賞ができます。←! (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - るりさん» ついつい連続で更新してしまいました。出し惜しみは絶対王者がお気に召さないので(笑)でもみなさん注目ポイントが違ってて面白いですね(*^^*)ちなみに狐さんはもう出てきません。あっさり消えました。 (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ゆなさん» 常に気になる所で終わっちゃうという(笑)後2話手前だともっと気になるかなーと思って、これでも足しておきました。たくさん更新するのは、自分が読者側だったら嬉しいからです(*^^*) (2019年7月1日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鹿 | 作成日時:2019年6月21日 16時