ミルクとスフレと【石川界人】

違和感 ページ42

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仕事が終わって、帰り道。最寄駅から自宅に帰るまでの間、界人に電話をかける。



「もしもーし」

『もしもし。大丈夫だった？今』

「うん、大丈夫よ。もう家だし。今帰り？」

『そう。駅着いたところで、歩いてる』

「そっか。最近帰りよく電話してくれるね？」

『あ、、うん、ごめんね？』

「違う違う、いいの。むしろ嬉しい。夜道ね、俺も心配だし、電話してよ」

『ありがと。』



そんな会話をしながら、10分ほどの道を歩いて、マンションが見えたころ、心臓がきゅっと、なる感覚になって慌てて電話に集中する。


−−− ここ1ヶ月くらい、マンションの近くにある男性が立っているのをよく見かける。その人はいつも同じ人で、毎日ではないが、週に何回かその姿を見る。

ただ家が近いだけでたまたまかもしれないけれど、どうも視線がこちらへ向いているような気がして。考えすぎかもしれないけど、どうしてもどこか不安で。



「………Aー？」

『っ、ごめん！もう一回いい？』

「……ね、Aなんかあった？」

『ん？ごめんごめん、大丈夫。もうすぐね、マンション着くよ』

「……そっか、今日もお疲れ様」

『ふふ、ありがと。界人もお疲れ様』



自宅につけば、一気に気持ちが安心する。それからしばらくは、界人と会話をして、ベットに入った。








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