ミルクとスフレと【石川界人】

ドライブデート ページ29

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「準備できたー？」


そう彼女に聞けば、うん！なんて張り切った返事が聞こえて少し大きめのボストンバッグを持ったAが寝室から出てきた。

珍しく2人の休みが連続で重なって、せっかくだから近場で1泊旅行にでも行こうか、なんて話になって。荷物を受け取って車に詰めば、目的地まで2時間ほど。



「A、寝ててもいいよ？昨日も遅かったしまだ眠いでしょ」

『んー、大丈夫。楽しみだったから目覚めてる』

「ふは、朝からテンション高いもんね」

『だってさ、2人で旅行なんて。』

「そうねー？」

『界人の運転してるところも、ずっと見てられるし』

「え？(笑)いつも見てんじゃん」

『えへへ、』

「もうずっと見ないで、緊張する」



そう言えば、あははっ、なんて笑って体を前に向けて。ちらっと横を見れば窓の外を見つめている。信号で止まったタイミングで、ストレートの髪に思わず触れれば、びくっと肩を震わせて。



『っ、びっくりした』

「やっぱ休み被ってよかったね」

『界人も楽しみになってきた？』

「俺も楽しみにしてたよ」

『運転、よろしくお願いします』

「はあい、大事な彼女乗せてるんでね」



触れていた手でさらに頭をくしゃっとすれば、柔らかく笑う彼女が可愛くて。どうしようもないくらい、好きだな、なんて思ったりなんかしてアクセルを踏んだ。






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お星様が赤くなっていました……！
ありがとうございます！
のろのろ更新ですが、これからもよろしくお願いします……。

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