赤×桃 ページ18
いつもなら学校から帰ってる時間。
毎日しげに手を引っ張られて、やたら高いテンションで俺の隣を歩いてた。
桃「…しげ元気かな」
無意識に出た言葉だった。
青「…最近こないんよ」
桃「…しげが?」
緑「のんちゃんが昼休み話しかけた次の日から。…こんくなった」
それってさ
桃「完全に俺のせいやん」
緑「違う…!それは絶対違う!」
桃「言われたもん。迷惑やって。
俺が負担かけてたんやで?
自由にさせてやれんかったからずっと苦しんでたんよ。」
青「望、違う」
桃「ほんまやって。
あの時…あいつ今までにないくらい冷たい顔やった。
限界やったんやろな。
俺が気づいてやれんかったから」
青「望!」
桃「もっとはよ気づけてればな…。俺のせいや」
青「黙れ!なんでそうやって自分を攻めるん!望のせいやない、絶対に」
緑「せやで。絶対なんかあるんやって」
青「あんなしげが実は望のこと好きやなかったとかそんなんありえへんし」
緑「のんちゃん振られた日の昼休み。
あいつ手怪我してたやん?あれこけたときにできた傷やないと思うねん」
桃「…どういうこと?」
緑「もしかしたら!もしかしたらやけど…誰かにされたんかも」
え?しげが?誰かに?
桃「やけど、俺を振ったことに関係ないやろ」
そうやで。怪我させられたとしても、俺を振る理由にはならない。
青「絶対なにか隠してる。」
緑「それは確かやな」
青「望。望はどうしたいん?しげのこと。忘れられんへんのやろ?」
桃「あ…たりまえやん…」
また涙が溢れた。
ほんまどんだけ泣いてんねん。
青「望が納得するまで、望がしたいようにやってみてもええんやない?」
緑「せやで。俺らはいつでも相談乗るし。力なりたいし」
青「もし、なにをやってもダメやったら、そのときまた考えようや。
とりあえず今は望が思うようにするべきやと思う」
桃「…ありがとう」
青「じゃあ…帰るわ」
緑「なんかあったらLINEしてや」
桃「ほんまにありがとう」
そうやんな。ただ泣いてるだけでなんも行動起こしてへんやん。
そんなんじゃしげのことやって守れへん。
もうダメだとしても、キッパリ諦めれるまでは頑張ろう。
俺はそう決めて、眠りについた。
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作者名:・み・ | 作成日時:2019年5月22日 12時