-9 ページ21
.
(side PURPLE)
ひとしきり公園で遊んで、1人で補助輪無しの自転車に乗れるように成長したはるきと一緒に4人の待つ家に戻ってくる。
ただいまー、なんて口々に言いながら玄関を開ければエプロン姿の4人がおかえりって迎えてくれて。
こういうの新鮮でええな、みんな家族みたいでさ。
さて、帰ってきたらまずは手洗い。
はるきと一緒にシンクで手洗いしてたら、とんとんって背中に触れる感覚があって、振り返ったら姫さんが俺を見上げてた。
濱「うん？どした？」
「おにぎり余ったん、あげる」
濱「ええの？」
「うん、カメラ頑張ったやろ」
濱「え〜〜嬉しい、ありがとうな」
"余った"にしては準備された2種類のおにぎりとは違ったふりかけを使ってくれてて、姫さんの気遣いに自分でも顔が緩みまくってんのが分かるぐらいにやけてまう。
喜びを隠すことなくへにゃへにゃの顔しながら姫さんからの小さなおにぎりを受け取った。
誰よりも早く姫さんのおにぎりを食べれる男になれたわ。
最高やん。
濱「あ〜うま、美味いわ」
「んふふ」
濱「も〜〜生き返る」
「じゃあお茶持ってって、人数分」
濱「了解ぃ！」
上手いこと扱われてんのは俺も自分で分かってるんやで、でもそれがええっちゅうか、それでこそうちの姫というか。
子供につまみ食いがばれへんようにって小さく作られた特別なおにぎりには、それぐらいの愛情が篭ってんのよ。
適度に掌の上で転がされるんも、割とええもんやで。
テーブルにお茶の入ったグラスを人数分、数回に分けて運べば、料理も次々とテーブルに並んで。
全部並べ終われば全員が席に着く。
うわ美味そう、ハンバーグも唐揚げもめっちゃええ匂いする〜！
ご飯のクオリティが凄すぎてそわそわしてまうな。
食べる直前に神ちゃんがれんらくノートを読み上げてくれて、はるきの食べる姿勢に注意しながら食事を進めていく。
重「ごはんねぇ、神山くんと、照史にいちゃんと、のんちゃんと、アイツが作ってくれたんやて。よかったなあ」
「怖い怖い、なんでアイツ呼ばわり？？」
重「www」
「おにぎりにキュウリ混ぜ込んどいたら良かった」
重「泣くぞ俺」
自転車のとき同様に素晴らしい成長を遂げるはるきは、皆の会話にニコニコ笑いながら、ハンバーグに混ざったピーマンも、ピーマンって分かりながらちゃんと食べられてて。
子供の成長ってほんま凄いよな、って感動しながら空腹を満たした。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 982人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます。更新も楽しみにしています、がんばってください＼(*⌒0⌒)♪ (2時間前) (
レス) @page18 id: 30496740e3 (このIDを非表示/違反報告)
亜由 - 楽しく読まさせて頂いてます。イブとクリスマスのお話が読みたいです。イブはシゲとクリスマスはメンバーと一緒のお話。 (2022年12月23日 16時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - 亜由さん» 亜由さん、コメントありがとうございます。読んで頂けて嬉しいです、丁度本日書いていたので書き上げる活力になりました。ありがとうございます、それとお待たせしたようですみません。またお時間のある際に覗きに来て頂けると喜びます。楽しんで頂けますと幸いです。 (2022年12月20日 21時) (レス) id: 4b185b5ed0 (このIDを非表示/違反報告)
亜由 - 遅くにすみません。小説読みました。白と赤の日常のお話が読みたいです。 (2022年12月20日 3時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：竜胆 | 作成日時：2022年11月17日 18時
