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「ごめんね？朝から」
「べつにええよ。朝食は？食うた？」
「ううん」
「俺もこれからやから一緒に食おうや」
「え、いいの？」
「作ってやるから座っとけ」
「ありがと」
あのホテルからタクシーを走らせて30分ほど。高級タワーマンションの中層階に住む淳太の所を訪れた。
「電話来たから何かあったんかと思ったわ」
「はは、ごめんごめん」
ソファーの端に新聞が置いてある。
きっと私が来るまで読んでいたのだろう。
「…風呂は？入る？」
「ううん、入ってきたから大丈夫」
そう言うと淳太はそっと私の頭を撫でた。
「こっち見ろ」
言われた通り見ると、大きな瞳と目が合う。
「目赤い。」
頬に手を添えられて、目元を親指で撫でられる。
「ちょっとくらい、泣いてもいいでしょ？」
そう言うと「ダメ」と返ってくるから理由を聞けば淳太は少しだけ怒りを含んだ顔をする。
「泣かせるような男と会うな」
「大丈夫、もう会わない」
「当たり前や」
淳太はキッチンに戻りパンやサラダを運んだ。
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作者名：ash
| 作成日時：2020年1月20日 21時
