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「えぇぇ?! なんで俺の家に女の子いるんだ?!
俺一人暮らしだし…って…305号室、？
…ん？んんんってあー！ごめん！！
俺部屋間違ってたみたい！
そういえばお隣に挨拶してなかった！」
目の前にいたのはお兄さんではなく別の男の人。
大丈夫ですよ、と一言残すと
優しいねキミ。ってニコッと笑ってくれた。
笑顔が爽やかでそっちの方こそ
優しそうな人だ。
悠仁「俺、先日お隣に引っ越してきた虎杖悠仁！
てかほんと俺バカだね?!まじごめん！ 」
「虎杖さん…その、もう謝らなくていいです…」
大丈夫と言っているのにいつまで謝るんだろう…
どこまで健気な人なんだろう、と
言った方がいいのかもしれない。
悠仁「あ、そうだ、引っ越してきたら
挨拶しに行くの当然だよなぁ、お母さんいる？」
「私一人です。今は。」
お母さんお父さんは事故で亡くなったし、
お兄さんは深夜帰り。
昼間は基本的に私一人だ。
悠仁「てことは、明日とか誰かいる感じ？」
「はい、兄が。」
お兄さんとの約束。
誰かと関係性を問われた時は
「兄妹」と答えること。
ちょっと気持ちがモヤモヤしちゃうけど、
約束事は守らなきゃ。
悠仁「そっか。じゃあ明日は日曜だし、
お兄さんいる？」
「はい、日曜なら兄が。」
悠仁「じゃあ明日また行くわ！
…んー、お詫びにこれあげる！」
手のひら貸して、と言われて言われるがままにすると、
可愛いイヤリングが手のうえに乗っている。
可愛らしいデザインで、おしゃれだ。
(くれるのかな)
悠仁「ぜってー似合うよ、きみ可愛いもん」
私の思考を読み取ったかのように
ニコッと笑った彼はそうそう、と話を続ける。
悠仁「それ、俺の女友達が、買ったのまさかの被りだった
みたいでさー。てか、俺、その子の荷物持ちで
今日出掛けてたの！やばくない？」
「そうなんですね。」
悠仁「ほんと困るよね〜って、知らない人に
話しかけられてもあれだよね、明日また行くから！じゃ！」
「はい、」
虎杖さんは元気よく手を振ると、隣の部屋に
入っていった。
…あの人、鍵閉めないで出掛けたのか。
無防備な人だ。
ガチャ
(ん？また出てきた)
悠仁「そういえば名前何？」
「五条A、です 」
悠仁「おっけ、覚えとくね、じゃあねA！」
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作者名：tsuki | 作成日時：2020年11月28日 21時
