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_過去side_
隣の家から、声がしたんだ。
大人の怒鳴り声と小さな女の子の泣く声が。
それが何日にも渡って続いたから流石に気になって
尋ねてみた。
インターホンを押しても誰も出なかったので
ドアを引いてみたら空いていて。
鍵も掛けずに夜中まで何をしてるんだ。
そう思ったけど、
室内に入った途端、
一人の女の子が涙をボロボロとこぼして
僕の方を見ていた。
見ていたんだ。
玄関で、怒鳴る母親らしき人物と
小さな女の子の姿が目に入る。
ゾクッ
背中に何かが走った。
高揚感?なんて言うのか分からない。
彼女を見ると体は傷だからけだったから
家庭環境は人目でわかった。
悟「夜中までうるさいんですけど。
というか警察行きます?」
とりあえず一日だけ彼女を保護した。
その時の僕はまだ真っ白で綺麗だったから。
にしてもだ。
涙を流している僕よりも何歳も下の女の子に僕は
何を感じたのか。
ゾワゾワする。
ゾクゾクが止まらない。
´ 僕のものにしたい。´
そう思ってしまったのが間違いだったんだと思う。
僕は1生に1度、過ちをおかしてしまった。
.
殺したんだ、自分の手は汚さずとも
彼女の両親を。
何年もの時を経てから。
_______
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作者名:tsuki | 作成日時:2020年11月28日 21時