第21話 弱き者は私が守るもの ページ22
NOside
手を抜いて負けたら世話ないだろうという火縄に次は負けませんしと自信いっぱいに言うA。
実際、先程の組手では茉希の方が押され気味だった上、訓練校では負け無しだった彼女だ。対策はすぐにでもされるだろう。
貴『それ以前に茉希先輩とはあまり戦いたくないですけど…』
やはり頑なに女性とは戦いたくないらしい。
火「訓練校ではどうしてたんだ」
貴『私以外の女子は皆シスター志望に決まってんじゃないですか。消防隊目指して訓練してたのなんて私くらいですよ。』
馬鹿なこと言わないでくださいと言わんばかりの表情でため息をつくA。
訓練校では女子と戦わなかったというのも相まって、Aには女は弱いものというイメージがこびり付いてしまっているのだろう。
火「お前だって女だろう」
貴『女だからですよ。女だからこそどれだけ女子供が脆いか知ってる。だからこそ強くなった今私が守るんです。』
まさに王子様系女子のテンプレの様な回答。
Aはもういいですか？と言って自身も水分を取りに行こうとしが、その前にまだだと火縄に引き止められた。
火「お前、喧嘩とかしたことあるか」
火縄の質問にAはちょっと驚いた表情で立ち止まった。
貴『そういうのって、案外分かるもんなんですねえ。』
そう答えながら再度歩き出すA。
自分が持ってきたペットボトルを取りパキッとキャップを矢印の方向に回した。
Aの回答に意外だと驚く森羅達。
まさか生徒会長ともあろう者が喧嘩をしていたとは。
貴『言っときますけど、私のは喧嘩じゃなくて自衛ですからね？』
護身術ですよ護身術と言いながらペットボトルを傾けるA。
綺麗な顔に滴る汗からは汚さは感じられず、寧ろ夏の爽やかさを感じさせられた。
貴『私こんななりなんでねえ、昔からよく誘拐とかあったんですよ。』
森「最初からクライマックス」
貴『私も昔は馬鹿だったもんでしょっちゅうついてって警察のお世話になりまして。』
桜「そんな軽々と言える話じゃない」
母も綺麗な人だったので予想はできてたんでしょうねえとAは森羅達のツッコミを完全スルーして進める。
けれど、確かにその話を嘘だと一蹴できないほどに、彼女は魅力的だ。
貴『うちの母、何してたのか知りませんけど相当強くて。
母から護身術を教えてもらってたんですけど…』
母の護身術自体が喧嘩っぽかったんでしょうねとAは水をまた一口飲んだ。
第22話 これは喧嘩じゃありません→←第20話 強い意志は隙の元
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ふたば(プロフ) - この作品とても面白くて大好きです！夢主ちゃんのスパダリっぷりに思わずキュンキュンしてしまいます笑これからも執筆頑張って下さい✨ (2021年10月25日 0時) (
レス) @page50 id: 4559ad2a7b (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2021年9月30日 18時) (レス) @page2 id: cc011a7ffe (このIDを非表示/違反報告)
陸(プロフ) - 色々ありますよね、大丈夫ですよ！ (2021年9月20日 0時) (レス) id: 19eff5b33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：3度の飯より推しが好き | 作成日時：2021年9月18日 20時
