お返事の手紙……美ノ宮 雅 ページ12
「ふぅ……。」
小筆を戻しながら、目の前の紙の山を見て、ため息をついた。
世界各地の分家から集まった、報告書。
この手紙の返事をして、対策を練るのは、美ノ宮家当主である彼女_____美ノ宮 雅の仕事。
「あっ……。」
立ち上がろうとした瞬間、体がバランスを崩して、床に手をつく。
「雅様!」
瞬間もあけずに駆け寄ってきた、忠実な侍女の清雅。
彼女に支えられて、再度立ち上がる。
「ありがとうございます、清雅。」
「お気をつけて下さいまし、雅様。お世辞にも、お体が強いとは言いがたいのですから。ご無理をなさらずに。」
「えぇ、気を付けます。あなたの忠告もありますし、今日は籠を使いましょう。準備なさい。」
「かしこまりました。直ちに。」
雅は、仕事に向かうこと一つでさえ、危険が多過ぎる。
そのため、出勤はいつも籠か龍。
(起きたのは、3時30分だったわ……。4時30分には食事も終わっていたものね。何時間筆を握り続けたのかしら?)
そんなことを考えながら、外に出る。
もちろん、途中の弓道場で、矢を射てから。
_____タンッ
(今日も命中!)
とても清々しい気持ちで、籠に乗った。
4月4日更新 かいs
16人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すとろべり-(プロフ) - 更新しました! (2018年6月4日 12時) (レス) id: c48c36fb49 (このIDを非表示/違反報告)
すとろべり-(プロフ) - 更新します! (2018年6月4日 10時) (レス) id: c48c36fb49 (このIDを非表示/違反報告)
雪抹茶(プロフ) - 更新しましたー! (2018年6月2日 19時) (レス) id: 9248342184 (このIDを非表示/違反報告)
雪抹茶(プロフ) - 更新しまーす (2018年6月2日 18時) (レス) id: 9248342184 (このIDを非表示/違反報告)
松宮カナメ - 更新しました (2018年5月21日 14時) (レス) id: eb873f1f0d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ