先生、私の気持ち気づいてよ…【名前変換オリジナル】

5話 友達 ページ7

今、目の前にあるのは1年1組と書かれたプレートがあるこの教室の扉前。

裏口から来た後、蓮さんからここまでの道を教えて貰った

それに今日は入学式の為、蓮さんは私に道を教えた後、急いで職員室へ向かっていったとの事

…職員室に寄らないと行けないのに、態々ここまでの道を教えるなんて…

お人好しすぎるよ、ホントに。

や、でも考えてる場合じゃない。早く教室に入らないと。

ガララッとゆっくりと扉を開けた途端に、この教室にいるクラスメートにジロッと見られる

う、この目苦手…

そう思った途端＿＿＿＿＿＿＿


「よっ、A！」

「…えっ？」


突然後ろから声を掛けられ、勢いよく後ろを振り返ると


「大樹…！」

「良かった…Aが居て安心したよ」


ニコッと可愛らしく微笑む彼。

彼、大樹は私の幼馴染み。小中学校と同じで唯一の腐れ縁である


「私も…大樹がいて良かった」

「…え」

「え？」


目を見開いたかと思いきや、下に俯く大樹。

…え、何、私変な事言った？

それとも私の顔に変な物とかついてる？


「は、早く座ろっ！」

「…え？あ、うん」


私から離れるように、早々と席に着いた彼

意味不明な行動に思わず首を傾げる

…一体何なんだ

そんな疑問を抱きながら、渋々と自分の指定されている席へ着席した


*


「ねーねー、名前何て言うの？」


ニコニコと微笑みながら話してくる彼女

入学式まで未だ時間があった為、暫く読書をしていた私に隣の子が話しかけてきた所である

その子は可愛らしい顔つきで目もクリクリしていて、まるで何処かのお嬢様みたい


「えっと…奥田Aです」

「おお、可愛らしい名前だね！…あ、失礼。うちは瀬川夏希。宜しく！」

「は、はぁ…宜しく…？」

「ってな訳で友達なろう！つか強制ね」

「え…う、うん？」


ありがとー、と言った後、初対面とありながらも気安く話し掛けてくる彼女

この子…サバサバしてる性格だなあ

…でも凄く話しやすいし、高校で初めての友達(？)が出来て良かった

でも夏希ちゃんが人一倍可愛らしい顔つきだから、話を聞いてる此方が緊張してくる

…これからの高校生活、楽しみかも。



「…はぁ」


後ろから視線を感じているとは知らずに。

6話 教師の関係→←4話 優しい彼

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