先生、私の気持ち気づいてよ…【名前変換オリジナル】

39話 彼の優しさ ページ41

「…の」

「え？」

「何で謝るの」

「な、何でって…」


急展開な質問に少し戸惑う私

どうしていいか分からず、オロオロしていると


「…なんてね。もう少しこのままでいる？」

「あ…は、はい」


ふふ、と微笑んで優しく撫でる私の頭

その大きな手が心地よくて温かくて気持ちいい

今すぐに寝ろと言われれば寝てしまいそうな、そんな感覚。


「さっき俺が言った質問、ゆっくりでいいから。また後で聞かせて？」

「あ、ありがとうございます…」


彼の優しい手つきに、ふわふわとした感覚に襲われ、だんだんと睡魔が襲ってくる

ウトウトと目が冴えない中、私にはもう限界で。

彼に抱きついたまま、その胸の中で眠ってしまった


＊


「…ん…？」


重たい瞼をあけると、目の前には見慣れた天井といつの間にか掛けられていた毛布があった

どうやら私は蓮さんのソファーで寝かされていたようだ

時刻はもう21時を過ぎ、蓮さんは台所で料理をつくっている


「…あ、目が覚めた？」

「は、はい。……あっ！すいません、寝てしまって…」

「大丈夫、気にしないで」

「ありがとうございます…」


もうこんな時間だし、うちで食べてく？と言われ、断るを得なかった

家に帰ると言っても隣だしね。

彼のつくる料理はどんな味なのかと心が踊る

…きっと美味しいに違いない


「カレー作ってみたんだけど…どうかな」


テーブルに置かれたカレーを見て、思わず目を輝かせては涎が垂れてしまった

おおっと、危ない危ない

こんな間抜けな面を見せては恥ずかしいと思い、すぐさま手で拭った


「いただきます…！」


食べてみると…こりゃまた絶品で。


「す、凄く美味しいです！」

「ほんと？そりゃ良かったあ…」


ホッ、と安堵のため息をつく蓮さん

味が合わないかとドキドキしたよ、と嬉しそうな声を漏らした

パクパクと食べている内にいつの間にか完食。

うん、ほんとに凄く美味しかった…！


「ごちそうさまでした！」

「早いね？そんなに美味しかった？」


少し笑いながら聞いてくる蓮さん


「そりゃもちろん！何杯でもいけますよ！」

「嬉しそうなら何よりです」

「…あの、それでですね」

「ん？」



「さっきの…蓮さんの質問、いいですかね」

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