兄だけ ページ37
恵side
「Aっ！生きてるか！？返事しろ！！！」
襲ってくる呪霊の攻撃を呪具で防ぎながら、最愛の妹に向かって叫ぶ
ほんの一瞬
まばたきのしないうちにAは呪霊によってふっ飛ばされ、俺は相澤さんたちを逃がしている隙に戦っている
最悪だ
気が緩んでいることが原因で、最悪の事態を招いている
俺もAもまだまだ未熟だ
だから、これからもっと色んなことを経験して
もっと強くなるはずだったのに……
「死ぬなA、生きろ！！！」
．
『ははっ、生きてるっつーの』
凜とした声が響くと同時に、俺の顔を何かが濡らした
目の前にいる呪霊の腹部から突き出ている刀は、そのまま勢いよく上に上がり
ソレを真っ二つに斬った
『………あ、ごめん。恵の顔汚した』
横に傾いて地面に衝突したソレの後ろにいたAは、顔から血を流していた
そして何事もなかったかのように、話しながら着物の袖でその血を拭った
怪我をしたのに、昔から身体が弱かったのに
自分より後ろを歩いていた妹が、気付いた時には自分を追い越しているように思えて
俺は、何ともいえなくなった
『恵、嘘ついてごめん。あれ、ふっ飛ばされたの、全然平気だった』
「…………お前、その派手な怪我してよく言うな」
『別に。見た目ほど重症じゃないよ』
無性にムカついた俺はAの腕を掴み、抵抗される中でこいつの前髪を上げた
「はぁ！？お前、思いっきし傷できてるぞ。何が見た目ほど、だよ！」
『えぇぇそんなぁ！全然痛くないんだって！』
「それ、脳がおかしくなってるだろ！マジで早く処置しねぇと死ぬぞ」
『ねぇほんと！マジで大丈夫だから！ほんとに！！』
ぎゃーぎゃーお互いの意見を押し付けあってるこのやり取りに、俺は一瞬昔のことを思い出した
中3に上がってから、どこか他人行儀な態度を取り、性格も変に静かになったAだったが
今こうやって以前のようなAに戻っている気がして
俺はさっきの怒りや妬みも忘れ
心の底から安心した
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ゆきや(プロフ) - ぽっぷこーんさん» うお気づかんかったありがとう！です！！ (2021年4月7日 14時) (
レス) id: 27b6019498 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぷこーん(プロフ) - 行内ではなく校内では？ (2021年4月6日 18時) (レス) id: 23b3a74ded (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - うわぁぁありがとうございます！！！！ががが頑張りますぅぅ…！！！！！ (2021年4月1日 20時) (レス) id: 27b6019498 (このIDを非表示/違反報告)
響輝(プロフ) - ゆきやさん» はじめまして。響輝って言います。呪術廻戦もヒロアカも大好きなので見つけた瞬間に目をギラギラに輝かせて読みました(^0_0^)！これからも更新楽しみにしてます！頑張ってください！！コメント失礼しました〜！！ (2021年4月1日 12時) (レス) id: 168b3f3a6f (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - ぽっぷこーんさん» なんかわかんないけどコメントありがとおおおおお！！！！！！wwww (2021年3月15日 23時) (レス) id: 27b6019498 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきや x他1人 | 作成日時：2021年2月23日 14時
