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『えーと、つまり、また原作との異なりが発生したからそれを正せって事?』
フ「まぁそうだな」
海藤が料理を作っている間、二人きりになり、私を呼び出した理由と新たな仕事を言われる。
思っていた通り、フィズからの願い(と言うか依頼?)は異なりを直してほしいだった。
新しく注がれたコーヒーを飲みながら、詳しい詳細を聞く。
『じゃあまた何年後とかに飛ばすの?』
フ「いや、今回は違うぞ」
『ん?どういう事??』
私がそう聞くとカウンターに両肘を付き、手を組みながら若干ドヤ顔で
フ「未来ではなく、過去に行ってもらうからだ」
と言った。
『…はい!?過去!?何で!?』
フ「何でと言われてもなぁ…発生してしまったのだから仕方ないだろう」
『まぁ…それはそうよね仕方ない。で、過去って具体的には?』
フ「うむ。原作の十年前だ」
『ねぇバカなの?アホなの?戻りすぎだろぉぉおおお!!』
フ「てへ☆」
『てへ☆じゃねぇえええ!!』
ちょこっと舌をだして可愛く見せているけど、男がやっても空しいだけ。
(寧ろイラつくわ。腹立つわ)
そんな事など気にせずに話を進めていくフィズ(と言う名のマイペースの塊)
『はぁ、十年前って私何歳よ』
フ「今が23歳で原作開始で26。つまり、16歳だな!」
『うわぉ。高校生ね…キツイ』
フ「頑張ってくれ。我のために!」
『マジで許さねぇ』
口が悪いとか気にしてられない。そのくらい怒っております。
(そういえば、さっき大声出したけど…海藤に聞こえてないよね?)
そう思っていると、フィズが私の心を読んだかのように言ってきた。
フ「安心しろ。この店は防音でな。外にも、厨房にも聞こえてはおらんよ」
『なら良かった。じゃあ、その異なりの原因は…』
そこで一端言葉を区切る。
そして、店の扉を見つめた。フィズも気づいたようで私と同じように扉を見る。
フ「どうやら、お客様のようだの。この話はお預けか」
『そうね。まぁ、いつでも連絡して?待ってるわ』
フ「そうだな」
よっこらせと言いながら立ち上がり、厨房の方へ向かうフィズ。きっと海藤に伝えに行ったのだろう。
その姿が完全に見えなくなると、私は扉の向こう側から感じる馴染みのある気配に、この世界での私の大切な人たちに向かって声をかけた。
『そこにいるのでしょう?入って来たら?』
防音で声が聞こえるかは分からなかったけど。
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宵宮月 - 水縹さん» ありがとうございます。取り敢えず、勧めてくださったお姉様と、ハマってくださった水縹様に感謝です!あ、どうでもいい話ですが、姉がいるっていいですね。うらやましいぃ(( (2018年3月29日 17時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
水縹 - 姉に勧められて読んだのですが…ハマりました。完全に。もう、面白くて好きです!ほんと好きです!頑張ってください。 (2018年3月25日 16時) (レス) id: 82e8451007 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - ゆきさん» 設定がツボとは...ありがとうございます!私もです← こうだったら良いなぁと思うものを詰め込んだら、こんな設定になりました(笑)更新は遅いですが、気長に待っていただけると幸いです。 (2018年3月11日 22時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 初コメ失礼します!夢主の設定が凄いツボです!あと、面白くて好きです!ありがとうございます!! (2018年3月10日 1時) (レス) id: 7e2effa0f0 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - aboutさん» ありがとうございます!そう言ってくれる貴方の方が神だよ...嬉しすぎて顔ニヤける((タメですみません; (2018年2月22日 20時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宵宮月 | 作成日時:2017年8月6日 17時