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萩原と松田が玲の家を訪ねてから一週間後。
あれから二人は毎日のように玲の家へと来ていた。
そして今日もいつもと変わらぬ足取りであの豪邸のような家へと向かう。
しかし、家が目前としていた所で二人の足が止まった。
萩「なぁ松田。今」
松「あぁ、玲の家から誰か出てきたな」
そう、玲の家から誰か、体格的に男が出てきたのだ。
あろう事かその男は全身を黒いローブで覆い隠している。しかも真っ昼間から。
見るからに怪しい人物が何故玲の家から出てきたのか。もしかしたら、彼女に何かあったのではないか。
そう思った二人は、男を尾行することにした。
暫くするとその男が薄暗い路地で立ち止まる。
そして声を発した。
「…いつまで隠れてるつもりかな?もう出て来たらどう?」
萩「へ〜気づいてたんだ。こりゃ驚きだね」
松「玲は何処にいる?何かしたら只じゃすまねーぞ」
建物の影から出てきた二人は口調こそ普段通りだが、その表情は警戒していた。
そんな二人の事など気にしていないようで、ローブの男は気軽に話す。
「おぉ怖い怖い。でも安心してよ。玲様は無事だからさ」
松「信じられねぇーな。つーかお前何もんだ?」
萩「玲様?どういう事?」
萩原と松田の質問を男は手で制してから、二人の問いに順に答える。
望「俺の名は望月。玲様から聞いたことない?で、俺は玲様の部下さ。玲様に頼まれて荷物を取りに行ってたんだよ」
萩「望月って観覧車の中で玲ちゃんが言ってた…じゃあ、病院の解体したのは君?」
望「あぁそうさ。玲様のご命令だからね」
松「ちょっと待て、命令って…アイツは何の仕事をしてんだ?」
望「うーん。俺の口から言ってもいいけど…玲様の許可がないとなぁ」
どうするか…と顎に手を当てて考える望月。
そして、閃いたように顔を上げると未だに警戒している松田と萩原に向かって言う。
それはとんでもない発言だった。
望「あ、そっか!玲様の所に連れて行けばいいんだ!」
松/萩「「はぁ!?」」
望「そうと決まれば、行くよ。二人とも!」
松「ちょ、おま、待てって」
萩「うわ!速っ」
そう言うや否や、望月は二人の手を引っ張って猛ダッシュで薄暗い路地を駆けていった。
松田達の制止も聞かずに。
望「きっと玲様ビックリするだろうなぁ。あの方の驚いた顔、見るのが楽しみだ!!」
萩/松「「俺らは行くとは言ってない/ねぇ!」」
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宵宮月 - 水縹さん» ありがとうございます。取り敢えず、勧めてくださったお姉様と、ハマってくださった水縹様に感謝です!あ、どうでもいい話ですが、姉がいるっていいですね。うらやましいぃ(( (2018年3月29日 17時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
水縹 - 姉に勧められて読んだのですが…ハマりました。完全に。もう、面白くて好きです!ほんと好きです!頑張ってください。 (2018年3月25日 16時) (レス) id: 82e8451007 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - ゆきさん» 設定がツボとは...ありがとうございます!私もです← こうだったら良いなぁと思うものを詰め込んだら、こんな設定になりました(笑)更新は遅いですが、気長に待っていただけると幸いです。 (2018年3月11日 22時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 初コメ失礼します!夢主の設定が凄いツボです!あと、面白くて好きです!ありがとうございます!! (2018年3月10日 1時) (レス) id: 7e2effa0f0 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - aboutさん» ありがとうございます!そう言ってくれる貴方の方が神だよ...嬉しすぎて顔ニヤける((タメですみません; (2018年2月22日 20時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宵宮月 | 作成日時:2017年8月6日 17時