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貴女side
「ちょ、ちょっと松田君!?」
ゴンドラを見ながら警察の動きを確認していると、焦ったような女性の声が聞こえた。
思わずそちらを見ると、観覧車の乗り場へ駆け上がる松田さんと萩原さんを追う、ショートカットの女性がいた。
(あれは…佐藤刑事?確かに美人ね。ってそうじゃない!私も追わないと!)
規制線を潜り、駆け上がる。
他の警官は松田さんと萩原さんの方に目がいっていて、此方には気づいていない。
乗り場の近くまでくると佐藤刑事達三人が松田さんと萩原さんを止めようとしていた。
松「円卓の騎士は待ってなかったが…」
萩「代わりに妙な物が座席の下に置いてあるな…」
白「ま、まさか爆弾!?」
佐「危ないわ!離れましょ『それは無理ね』
…え!?ちょっと貴女!」
「「!?」」
スタンバっていた私は、佐藤刑事の言葉に被せて言った後、72番のゴンドラに素早く乗る。
何人かは驚きで動けないようだったが、ハッと我に返った松田さんと萩原さんが後に続き乗り込んだ。
佐「え、松田君!?」
白「萩原君!?」
佐藤刑事と白鳥警部が二人の名を呼び降りるよう言う。
萩「大丈夫…」
松「こういう事はプロに任せな…」
ピシャッ――
そう言った後、ゴンドラの扉が閉まった。
佐藤は松田が発したある言葉を不思議に思っていた。すると、その空気を察したのか目暮が説明してくれた。
目「彼らは去年まで警備部機動隊の中にある爆発物処理班にいたんだよ」
佐「そうなんですか!?」
目「あぁ。萩原君は四年前の爆弾犯に共犯がいるんじゃないかと思ってね…上に掛け合ったんだ。
で、許可が下りて爆弾事件を担当する特殊犯係に転属した。
勿論、松田君も転属を希望したが、爆発物処理のエースが二人もいなくなるのは苦しい…
という事で頭を冷やすよう言われて、
我々の所に来たんだ」
佐「だから、FAXがきたとき急いで出て行こうとしたんですね」
白「まぁ、一周してゴンドラが降りて来たら引きずり出しましょう…」
目「あぁ、そうだ《ボンッッッッッッ!!!》
…何事かね!?」
突如、彼らの会話を遮る程の大きな音で爆発が起こった。
―ガコン!
その衝撃で頂上を通り過ぎようとしていた72番のゴンドラを始めとする、観覧車全体が停止した。
爆発したところから、火が出る。
係員が消火器を持って消火にあたった。
しかし、尚も火は燃え続ける。
それはまるで、警察を嘲笑うかのようだった。
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宵宮月 - 水縹さん» ありがとうございます。取り敢えず、勧めてくださったお姉様と、ハマってくださった水縹様に感謝です!あ、どうでもいい話ですが、姉がいるっていいですね。うらやましいぃ(( (2018年3月29日 17時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
水縹 - 姉に勧められて読んだのですが…ハマりました。完全に。もう、面白くて好きです!ほんと好きです!頑張ってください。 (2018年3月25日 16時) (レス) id: 82e8451007 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - ゆきさん» 設定がツボとは...ありがとうございます!私もです← こうだったら良いなぁと思うものを詰め込んだら、こんな設定になりました(笑)更新は遅いですが、気長に待っていただけると幸いです。 (2018年3月11日 22時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 初コメ失礼します!夢主の設定が凄いツボです!あと、面白くて好きです!ありがとうございます!! (2018年3月10日 1時) (レス) id: 7e2effa0f0 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - aboutさん» ありがとうございます!そう言ってくれる貴方の方が神だよ...嬉しすぎて顔ニヤける((タメですみません; (2018年2月22日 20時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宵宮月 | 作成日時:2017年8月6日 17時