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早々と眠りについたせいで朝早くに目覚めてしまった。東京より寒い北陸の風がひんやりと俺の顔を撫でる


「見て、外。めちゃくちゃ雪積もってる」
「ずっと降ってるもんなあ」
「せっかくだし今からお風呂行こっか」


部屋から大浴場までは少し距離があり、2人並んで廊下を歩いた。外は1面雪景色で、人1人見当たらない


「今日この後どうする?」
「そうだなあ、ご飯を食べましょうか」
「いいね。俺和食結構好きだよ」
「知ってるんだなぁ」
「あ、そう言えば受付に温泉卵作れるって書いてあったよ」
「へぇ、面白そうだな。福良さんがやりたいなら是非」


大浴場は露天風呂だった。朝早いせいか貸切状態になっていたのは幸運だ


「寒いねえ」
「まあ、2月ですから」
「暖かい時にも来たいな」


彼は何も答えなかった。それが叶わないと知っているけど、俺はそう願わずにいられなかった


「…そろそろ出ますか」
「そうだね、いいお湯だった」
「卵、作りに行こっか」
「その前に朝ご飯ね。お腹すいてきた気がする」
「良かった。僕もです」


蟹が美味しいらしい、と目をキラキラさせて彼が言うからつい笑ってしまう
この後卵が上手く作れずに「パズルはできるくせに…」と彼に呆れられるのはまた別の話

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作者名:めろんぱん | 作成日時:2020年12月10日 2時

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