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麻酔は半日経てば効果を失う、と彼の手術を担当した医師は告げた。もう半日経つというのに彼は一向に目を覚まさない


「……眠り姫じゃん」


どちらかと言うと普段は俺の方が彼に押されてばかりなのに、今回ばかりは形勢が逆転してしまった


「早く起きてよ?そうしないとキスしちゃうから」


童話のようにキスなんかで起きてくれるんだったら、何百回でも何万回でも俺は彼に口付けをするのに、現実はそうもいかない


「…………ひとりにしないで」


寂しい、怖い。握る手の温もりが、失われてしまうのでは無いかという最悪の事態が頭をよぎる。そんなこと考えたらダメなのに。こんな時くらい俺がしっかりしないと…


「………勝手に殺すなよ」
「へ……………?」
「1人にする、とか訳わかんないこと言いやがって。まだ死んでない」
「河…村………………?」


ゆっくりと手を伸ばして彼の頬に触れる。それを見て彼は満足そうに微笑んだ



「ただいま」

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作者名:めろんぱん | 作成日時:2020年12月10日 2時

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