皇帝の裏側 Part２【あんスタ】 (ページ17)

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怪盗、麗也と再会する。の巻ページ17

天祥院Aside

今日も、昨日となんら変わらぬ日々だ。
手足は片方だけ鎖に繋がれている。
行動範囲がこれによって縛られている。

だが、片方だけだから割と自由にできることもある。

僕は気を紛らわせるためにレオに頼まれた作曲をしていた。
まだ綺麗な五線譜に音符を乗せる。

と、地下室の扉が徐に開けられた。
ピンク色の髪が覗く。

麗也「こんにちは、姉さま♪気分はどーお？」

『麗也…』

嫌に綺麗な笑顔で、あいも変わらずあざとく首を傾げる麗也。
その目はあおい同等、無機質で光を放っていなかった。

麗也「ふふっ♪綺麗だねぇ、姉さま…本当に綺麗だよ…これでさ、こんな風に…」

どこから出したのか小さなナイフを取り出し、僕の頬に充てがい、すっと奥に押す。
ピリッと痛みが走り、僕の頬に血が滴る。

麗也「ふ、ふふふ…♪姉さまは赤色が似合うねぇ…すっごく綺麗…♡」

うっとりとした目で僕を見る麗也。
ふわりと頬を撫でる。
その手が傷を擦り、痛みが走る。

僕は痛みに一瞬、顔を歪めた。
麗也は、それを見逃さなかった。

麗也「姉さま…痛い…？」

『あ、あぁ、痛いのだよ、麗也。』

麗也の問いに痛みに耐えながら答えた。
「痛い」と僕が言った途端、みるみるうちに頬を赤らめながら笑顔になる麗也。

麗也「そっか…そっかぁ～！痛いんだね、姉さま？大丈夫だよ、こんなの、痛いのうちに入らないくらい遊んであげるから…♪」

もはや、狂気だった。
狂い切った麗也。
僕はどこで間違えたのだろう…？

麗也は「また今度ゆっくり遊ぼうね、姉さま♪」と言って地下室を出て行った。

『…麗也に五線譜持って行かれた…曲が書けないのだよ…』

はぁ…
また、退屈な日々に逆戻りなのだね…

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麗也が思いの外重症なヤンデレになってしまった…

ごめん、そんな気は無かった←