【小説】バカ部！！

19話 ページ20

急なアナウンス、驚きながらも、同時にワクワクする自分

担任の先生が
｢行きたい奴いってもえぇで｣
と関西弁でいうと、クラスの半分近くの人が立ち上り教室を出ていく

僕もそれに負けず勢いよく立ち上り屋上へ、人波を越え走った

屋上に近付くにつれ騒がしく、そして音楽が大きくなっていく

屋上に続くドアを開ければ、そこは学校とは思えないほどの熱気に包まれたライブ会場だった

その一種異様ともいえる空間に驚き半ば放心していた僕を現実に戻すかのように鳴った聞き馴染みのある音
スマホを開けば葵からのメッセージが
葵姉ちゃん、今どこ?
綾乃屋上
葵どこら辺?
綾乃ちょうどど真ん中らへん
葵わかった今行く
綾乃ん

そう入力し、スマホを閉じると

「姉ちゃん！」
聞き馴染みのある声、振り返ればそこには葵がいた

「ん、それよりこの部活なんだっけ？」

葵はコロコロと笑いながら
「姉ちゃんそんなんも、おぼえてねーの？
バカ部だよ」

へぇ〜バカ部っていうんだ

「僕、やっぱフットサル部じゃなくてこれに入るわ」

言い終わるや否や葵が
「なんでだし？ 一緒にフットサル部入るって決めたじゃんか！」
と反論

「だって、フットサルもたのしいけど、こっちのほうがなんか楽しそうじゃん
だったら、葵一人でフットサル部いけばいいじゃん」

葵は、ふてくされながらも
「姉ちゃんいなきゃ、どーせつまんねーし
しゃあねぇなぁ 俺もバカ部入るよ」

この言葉を最後に僕ら姉妹の会話を終え、僕らは音楽に聞きいった

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