Voyage (ページ15)

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電話帳を開いて電話をかける。

呼び出した相手は1コールもしない間に出てくれた。

潤「もしもし？」

智「あ、おれだよ。松潤？どした？にのかぁ？」

潤「そう。やっぱり電車、無理そう。」

智「そか、、にの、今どんな感じ？」

潤「今は途中で降りてベンチに座ってるからなんとか… 。ちょっと悪いけどここまで来てもらっていい？多分二人で支えてあげないと、今にも倒れそう。」

智「わかった。すぐいくよ」

潤「助かる。場所は…」

そうして二人でしばらく待っていると、

小走りで走ってきた大野さん。

智「おまたせっ」

和の様子は先ほどからあまり変化がない。

リーダーはそんな様子を見て、和に目線を合わせた。

智「にの。おいらの声聞こえるか？今日はもう帰ろうな。大丈夫だよ。」

そういうと和の顔が少し上がった気がする。

潤「よし。じゃあリーダーそっちから支えてあげて。俺こっちから支える。」

試行錯誤して和を我が家まで連れて帰ってきた。

すぐにベッドに横にならせて二人して同じように汗を拭う。

和は顔色が悪く、すぐに回復しそうな感じではなかった。

潤「和の勤務先に連絡するか」

智「そうだね」

一度部屋から出て電話をかける。

子供が熱を出して学校を休む時に先生へ連絡を入れる親の気持ちはこんな感じかと微かに思った。

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