おい、歯ブラシ忘れてんぞ。【松田陣平】

Toothbrush｜３５ ページ36

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眠らぬ街、米花町


ホテルだの居酒屋だのが光り連なる繁華街



その間をでかでかと“POLICE”表記された白黒のパトカーが赤いサイレンをけたたましく鳴り響かせながら走る




「あんっの連続強盗犯！！しょっぴいてやるわゴラァ！！！」


『美和子ぉ！！キャラと規制速度守れ！！！』



ぐわんぐわん右へ左へと入り組んだ道へ逃走を謀るのは星の連続強盗犯


そいつらをパトカーで追う図



前回私の運転が荒くて民間人に危害を及び兼ねないと耳の痛い話をされ、今回は美和子が運転となり私は助手席に乗せられたのだが...




『ちょっ、美和...んなあああぁぁ！！？今ボディ擦った！！音したぁ！！！』



2週間かけて割り当てた目星を前に現在隣の彼女はご機嫌MAX。般若の形相だ



いやいや、美和子も運転荒いやんかーい！！なんて内心どこぞの一人突っ込み炸裂



そして遂には私も一周回っておかしくなったのか、こんな真夜中に不祥事野郎追いかけっこにご機嫌HARD MAXに達した




＿＿[こちら内線、高木です。佐藤さん、西城さん、そちらは今どのような感じで＿＿]




「あんたら全員豚金にしてやるわ！！」


『そこの米花ナンバー××-××屈しろ！！さもなきゃ泉下の人と成り果ててぇのかゴルァ！！』




互いが互いに便乗し、盛り上がっていた私達に内線等聴こえている筈も無く




こちらの会話を聞いていた数名は肝が冷えたとのちに軽度の都市伝説として語り継がれたそうな。＿＿何これ武勇伝？？




まぁその後しっかり身柄は拘束させて頂いた。無事監獄に送り込まれるか賠償金を払いなりしてもらいたい




そしてこちらも警視庁に到着。夜空には無数の星が瞬く




身柄確保はお手柄だと有り難きお言葉を頂いたが、そこまでの一連の流れとボディを派手に傷付けたのは始末書らしい。結論からしてプラスマイナスゼロ




そもそもボディ削ったのも、逃亡車止める為にパトカー犠牲アタックしたのも美和子じゃない？腑に落ちないのだが




しかしこれも先輩の宿命だと偉そうに先輩面して二人仲良く徹夜で始末書作成し、休憩がてら最寄りのコンビニへ立ち寄った

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