Toothbrush|16 ページ17
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からりと晴れた冬の真っ昼間
上層部から緊急召集がかかり捜査一課は慌ただしく集合した
「__銀行強盗が立て隠り...ですか?」
目暮警部の簡易な説明に高木君が復唱した
「つい先程銀行から通報があってな。犯人と思わしき人物は二人、店内で発砲恐喝で客と銀行員全員を店の外に出し立て隠ったとの情報だ」
銀行の見取り図を手渡され間取りを確認する
「ただ、想定外かつ最悪な事態が一件」
目暮警部が目を細め、これから言われる事がただ事ではないのだと悟った
「__子供が一人、人質に取られている」
「そんな、」
隣の美和子が思わずそう溢し見取り図を握り絞めた
安易に手は出せないという事か
「相手は銃の不法所持、人質に子供を取られている為刺激したら何をしでかすか分からん。__心してかかるように」
「「「はい!!」」」
**
流れ抜ける赤いランプ
尾を引く様に耳に残るドップラー現象
縦列に走るパトカー
銀行周囲一体は既に囲み、黄色テープのKEEP OUTを潜った
『辺りは包囲されている。手を挙げて出てきなさい』
拡声器で呼びかけるものの応答無し
応援部隊も既に突破準備が出来ているが刺激はあまりしたくない
さてどうしたものかと頭を悩ませていればガヤの一番手前に少年探偵の三人がいた
「西條刑事〜!!」
『君達!来てたの』
「うん!!博士がお金を下ろすからってついて来てたら強盗が入ってきて、」
身振り手振りでその時の状況を説明しようとしてくれる三人の伝えたい事を汲み取る
『何か手掛かりになるものとかあった?』
「うーんとね...観葉植物!!犯人達が側に立った時同じ背丈だったの」
『銀行に観葉植物をおくのは目安として犯人の身長を明確にするため。良いとこに気が付いたね』
偉いぞ、といって頭を撫でた
『銀行にある観葉植物はその殆どが170cm前後...犯人達も同じぐらいって事ね』
__余程の身長差が無いと分かれば三人にお礼を告げて美和子の元へ向かった
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ふぐひらめ(プロフ) - 自分の目が土偶のように腫れあがってしまいました。松田も西城ちゃんも悪くないんだよなぁ、でも報われねぇんだよなぁ…。もし余裕が出来ましたら、この二人の普通にイチャコラしてる話が読みたいです!生前の、になるのか別世界パロになるのかはお任せします。 (10月9日 11時) (レス) @page50 id: 63e1c883be (このIDを非表示/違反報告)
輪廻(プロフ) - 大変面白く、続きが気になってしまって一日で読破してしまいました…何処を探しても、こんなに泣いて考えさせられた小説はありません…!素晴らしい作品を、本当に有難う御座います! (9月30日 9時) (レス) @page50 id: 6cfce3c49c (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 何度見ても涙が止まらないです。本当に、なんで死んでしまったのでしょうかね (2023年5月7日 14時) (レス) id: 86ac079c04 (このIDを非表示/違反報告)
kaki - こんばんは。何度も何度も読んでも涙が止まらないです、、涙が枯れるかと心配になるほど、出てきます。素敵なお話をありがとうございました。 (2023年5月6日 23時) (レス) id: 9254c6c927 (このIDを非表示/違反報告)
ミートボール(プロフ) - こんばんは。初めて小説を読んで声が出るくらい泣きました。とても読み応えがあって、「何度でも読みたい」と思う物語でした、、!たくさん小説がある中でこの小説に出会えて本当に良かったと思いました。素敵な作品を描いてくださって本当にありがとうございました。 (2023年3月21日 0時) (レス) @page50 id: abe3749231 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リンドウ | 作成日時:2019年8月12日 2時