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出勤をすると、横尾さんはデスクで事務作業をしていた。俺も席へとつくと次のコマから授業が入っているから、急いで事務処理にとりかかる。
そして、何分か作業をするとスマホを取り出し横尾さんにメッセージを送った。
ー今日、友だちが来るからウチには来ないで
最近不定期にウチに来たりするから先にそうメッセージを送った。シンプルに。
友だち・・・ではないけど、
バレてるとは言えわざわざ藤ヶ谷さんの名前を言うのも・・・何かいかにもって感じで嫌だし。
追求はされないだろうと思ってそうメッセージを送り横尾さんに視線を送ると、横尾さんはこっちに気づき、俺がスマホを指さすと呆れたように眉間に皺を寄せながら、スマホを手にとった。
するとスマホを操作していて、了解とくるかと思っていたら違う内容のメッセージが届いた。
ーその友だち何時に帰るの?
・・・何時に帰るんだろう。
泊まってはくれないと思うけど…
追い返すことなんてしたくない。
藤ヶ谷さんの住んでる最寄り駅は話の中で出てきたことがあるからどこかは知ってるけど。ここからは電車やタクシーじゃないと帰れない距離だった。
ーわかんない。多分終電では帰ると思うけど
ーふーん。帰ったら連絡して。とりあえず
・・・なんで?
その時間からウチに来るとは思えないし、疑問に感じながらも聞くのも面倒だったので"分かった"と送った。
「・・・・・・」
横尾さんの視線が痛い
先程から、パソコンを打ってる時も感じる鋭い視線
キリがついたので、とりあえず授業の前にトイレに行こうと席を立つ
そしたら、横尾さんも席を立って
「俺もいく」
2人して連れションをするために生徒と被らないように講師専用のトイレへと入る。
このトイレは小さくて、所謂"小"専用の便器が2つと
個室の便所が2つ。
"小"を済ませようと位置につこうとすると、急に腕を引っ張られ、気づいた時には個室へと入っていた。
・・・なんで?
その手の主を見上げると、個室のドアは閉まり、鍵がカチャっとかかる音がした。
視線を上げると自分より背の高い横尾さんがこっちを見下ろしていた
・・・壁ドン?
強く身体をドアへと押し付けられ、横尾さんの顔が近づいてくる
「・・・よこお、さん?」
「静かに」
「・・・な」
そう言って、俺の言葉を横尾さんの口が呑み込んだ。
塞がれる唇ーー・・・
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まいまい(プロフ) - ドキドキしすぎて私も好きな人の都合のいい相手になった気分です…宏光の気持ちがわかりすぎて切ない…ファーストも読みます!、 (2021年6月7日 8時) (レス) id: f1bcc9ce7b (このIDを非表示/違反報告)
R.Y kano(プロフ) - コメント失礼致します(_ _)セカンドとても面白かったです!ファーストも読みたいのですが作者様のページを見ても載ってなくて、どこから探せばいいですかね(--;) (2019年2月9日 9時) (レス) id: bbd6053d3d (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - ももさん» 私も詳しくなくて、そうしていただけるとありがたいです (2018年8月11日 15時) (レス) id: cd6021df3e (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - りなさん» りなさん 遅れてすみません!設定で年齢のところだとは思うのですが、初心者で詳しくなくすみません、もしよければメッセージでリンクなどお送りしましょうか?(ノ´▽`)ノ (2018年8月11日 9時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - ももさん» お返事ありがとうございます。どうやったら見られるようになるかおわかりになりませんか?セカンドとてもおもしろかったのでファーストも見させて頂きたいです。 (2018年8月10日 1時) (レス) id: cd6021df3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もも | 作成日時:2018年6月2日 22時