27 Y ページ27
ミツのアパートから始発で戻ると、彼女はまだ眠っていた。
物音にも気付かない彼女は自分の設定していたアラーム音が聞こえてくると、物音がしたので目を覚ましたようだった。
寝室から出てきて新聞を読みながら珈琲を飲んでる俺におはようと挨拶をする。
その姿は見慣れている。不思議と罪悪感は感じなかった。
「終電なくなったならタクシーで帰ってこれば良かったじゃない」
正論で返され、連れが潰れたからと返すと興味無さそうに、洗面所へと顔を洗いに入っていった。
同じ空間にいるのさえ、今日はめんどくさくなり、もう一寝入りしようとすれ違いに寝室へと入った。
ミツ・・・
瞼を閉じれば腕の中で可愛い顔をして見上げてくるミツが思い出される。
明日も遅番だった。
スマホを取り出し、明日の空き時間を確認すると平日ということもあるのか、ちょうどオープンからの時間が指名予約できた。
新規で予約をする。
ミツは渡さない
どんなヤツが確認してやる
ちょうど髪も伸びてきていたし、不自然じゃない
予約完了しましたーと画面に表示されるのを確認して、閉じた。
美容師が好きだと言っていたミツの瞳は真剣で、でもどこか寂しそう・・・と言うか辛そうで。憂いを帯びていた…
「あー、渉。」
「・・・ん?」
そんなことを考えていると
急に寝室のドアが開き出勤準備途中の彼女が顔を出した。
「今週の日曜日ってさ。休みだったよね?」
「ああ」
「私の両親が渉に久しぶりに会いたいらしいのよ」
「・・・・・・・・・へ?」
「予定空けといてくれる?」
「・・・あぁ、うん」
「じゃぁ、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
・・・結婚への督促か
彼女とは少し年齢が離れてるから彼女は適齢期を迎える。
腹を括らなきゃいけない
彼女への不満はない
自分としても収入などの点でも結婚へ躊躇することはない
なのに
こんなにも、カラダが拒否してる
ココロでは分かってるのに
アタマでは分かってるのに
「・・・ミツ、」
ミツを選べる自信がないのに
ミツの恋路を邪魔しようとする自分は一体なんなんだろう。
非道にも程がある
分かってるのに・・・
分かってやれない
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まいまい(プロフ) - ドキドキしすぎて私も好きな人の都合のいい相手になった気分です…宏光の気持ちがわかりすぎて切ない…ファーストも読みます!、 (2021年6月7日 8時) (レス) id: f1bcc9ce7b (このIDを非表示/違反報告)
R.Y kano(プロフ) - コメント失礼致します(_ _)セカンドとても面白かったです!ファーストも読みたいのですが作者様のページを見ても載ってなくて、どこから探せばいいですかね(--;) (2019年2月9日 9時) (レス) id: bbd6053d3d (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - ももさん» 私も詳しくなくて、そうしていただけるとありがたいです (2018年8月11日 15時) (レス) id: cd6021df3e (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - りなさん» りなさん 遅れてすみません!設定で年齢のところだとは思うのですが、初心者で詳しくなくすみません、もしよければメッセージでリンクなどお送りしましょうか?(ノ´▽`)ノ (2018年8月11日 9時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - ももさん» お返事ありがとうございます。どうやったら見られるようになるかおわかりになりませんか?セカンドとてもおもしろかったのでファーストも見させて頂きたいです。 (2018年8月10日 1時) (レス) id: cd6021df3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もも | 作成日時:2018年6月2日 22時