３１話 ページ33
渚side
「よし、これで平和に過ごせる…！」
「良かった良かった」
お祓いの人に来て貰いこれで心霊現象に立ち会わなくなる、と言う事実に安堵する。
ふっふっふ、さらば幽霊よ！もう二度と私の前に来るんじゃない！
心の中で幽霊に強気に宣言していると緑はもう家の中に入っていた。
急いで扉を開け、まるで新しい家かのように走り回る。
まあ住んで少ししか経ってないけど…。
「これで安心して寝れる…！」
自室でそう呟いてベッドに倒れるとドアの開いた音がする。
「緑どうしたの？」と倒れた状態のまま聞くが、何も返事は帰って来ない。
「…ん？」
勢いよく起き上がり扉の方を見ても緑は居ない。
あれ、おかしいな。扉はさっき閉めたと思うんだけど。
考えれば考える程怖くなってくる。
「まさか、幽霊…？いやいやまさかね…。さっきお祓いしたし」
そう自分に言い聞かせるが、どうしても頭に幽霊が居るかもと言う事が主張される。
耐えられない私はベッドから立ち去り扉を全力で閉め緑の居るリビングへと走り出す。
「緑ぃぃぃぃぃっ！！」
「どうしたの渚ちゃん…。あ、それより聞いてよ渚ちゃん！」
「いやちょっと聞いて緑！！」
「え？いやさ、テレビでね」
息があがりながらで上手く言葉が出てこず、緑が話を始めだす。
ちょっと待ってくれ、幽霊が居るかもしれないんだ…！
「U○Jに行けるチケットが抽選で当たるんだって！」
「へぇ〜…どこでやるの？」
「近くのスーパーって言ってたよ！」
U○Jか…確かにせっかく関西に来たんだ。一度くらいは行きたい。
じゃなくて、幽霊だよ幽霊！！
_______
「はあ…」
バイト終わり、スーパーで買った荷物を肩に掛け歩き出す。
結局幽霊の話は言うの忘れちゃってたし後で言おう…。
ふとガラガラと何かが回る音と大きな人の声が耳に入る。
音がする方を向くと、抽選をしていたようだった。
そう言えば、緑が言ってたな…
して無駄にならないし、気分転換にしてみよう。
丁度今は誰も居なくて、抽選をしてみる。
「すみません、やっても良いですか？」
回転抽選機、まあガラガラと言う物を回す。
カランと音をたてて出てきた玉の色は金色だった。
「でました！特賞です！！」
「え、え？そんな事ある？えぇ？」
ベルを慣らし満面の笑みで景品の準備をする店員さん。
道行く人達の視線の的になるのは恥ずかしかったが、これでU○Jに行ける。
鼻唄を歌いながら家へと帰る私だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 73人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「wrwrd」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
緑(プロフ) - レーナ（アンテファン）さん» 申し訳ありません、この一週間の間他の作品の更新などを用事の合間を縫ってしていたのでこちらまで行き届きませんでした。できれば今日中に更新できればと思います。この作品を他の作品の中から見つけていただきありがとうございます (2020年10月26日 17時) (
レス) id: a6ebdaa998 (このIDを非表示/違反報告)
レーナ（アンテファン） - なぜ続きないノダ私応援するから続き出してぇ！！あなた様の作品をやっとみつけられたのにいいい（だいぶ自己中） (2020年10月26日 17時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
緑(プロフ) - コメントありがとうございます！(感謝の意を込めて連れ戻す) (2020年9月9日 18時) (レス) id: a6ebdaa998 (このIDを非表示/違反報告)
たいやき - あ゛っ…（好き過ぎて昇天中） (2020年9月9日 18時) (レス) id: 06fca141db (このIDを非表示/違反報告)
緑(プロフ) - 猫大好きさん» コメントありがとうございます！最高だなんて褒め言葉、私達にはもったいないくらいです……！ (2020年8月23日 18時) (レス) id: a6ebdaa998 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
