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29話 ページ31

渚side



「…」

寝れない。いや、一度寝る事は出来たんだ。
何故かは分からないが、一度起きてしまい瞼を閉じてみる。

が、ここがチーノさんのベッドである事。

それが頭の中を埋めつくし眠りにつけられない。
逆に寝れます?隣の緑は多分寝ていますが。


まあ目が覚めた状態でずっとこうして居る訳だから、喉がかわいている。
ここは自分の家でも無い為勝手に行動して良いのか分からない。
でも体は水分を欲する。

「…どうしよ、行こうかな…でも…」

ベッドから起きて扉に手をかけるが、そこで中断しまたベッドに戻る。
これを何度繰り返した事か…。


「…行く、か」

耐えきれず恐る恐るドアノブに手をかけ、音がたたない様に歩いて行く。
周りをきょろきょろと確認する。
そもそも、何故私がここに居るか。心霊現象であるものを体験したから。

そんな私が廊下をやすやすと進める訳も無く…

「ひっ、き、気のせい…だね、居る訳無い…!」


ようやくリビングに辿り着いたが、この後の事を全く考えてなかった。
人の家の冷蔵庫とか勝手に開ける訳にもいかないし。
運良く誰か居たりしたら頼んで何か頂けたかもしれないが…。



「あれ、渚さんやん」
「ぎゃああッんぐっ!?」
「しーっ…」

後ろから声をかけられて、思わず叫ぶ自分。
そんな自分の口を塞ぎ、人差し指で静かにと合図される。

危なかった。寝てい人達を起こす所だった…。


「す、すみませッ鬱さん!?」
「そんな驚く事とちゃうと思うけど」
「驚いちゃいます…」

その正体は鬱さん、まあいつもの呼び方で言うと大先生だった。
服装はと言うと立ち絵のスーツとはかけ離れた大分ラフな格好をしていて、そんな大先生に目を奪われる。首元も見えていて、心の中で悶える。

「お〜い」

気付けば目の前で手が振られていて、はっ!と声を出す。
しまった、心の中で悶えていたせいで前が見えてなかった。
視線を少し上にあげると大先生と目があって、目を細めて微笑まれた。

くそお、そうやって数々の女性をおとして来たんだな!?


「渚ちゃん、なんでここ居んの?」
「えと、喉がかわいてて…」
「じゃあ水用意すんな〜」
「すみません、ありがとうございます」

キッチンに行く大先生を見ていて、ふと恐怖心が消えている事に気付く。さっきまでびくびくしてたのに…流石大先生…。
はい、とコップを差し出されお辞儀して飲む。

「ありがとうございます」
「気にせんでええよ、じゃおやすみ〜」
「おやすみなさい」

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(プロフ) - レーナ(アンテファン)さん» 申し訳ありません、この一週間の間他の作品の更新などを用事の合間を縫ってしていたのでこちらまで行き届きませんでした。できれば今日中に更新できればと思います。この作品を他の作品の中から見つけていただきありがとうございます (2020年10月26日 17時) (レス) id: a6ebdaa998 (このIDを非表示/違反報告)
レーナ(アンテファン) - なぜ続きないノダ私応援するから続き出してぇ!!あなた様の作品をやっとみつけられたのにいいい(だいぶ自己中) (2020年10月26日 17時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメントありがとうございます!(感謝の意を込めて連れ戻す) (2020年9月9日 18時) (レス) id: a6ebdaa998 (このIDを非表示/違反報告)
たいやき - あ゛っ…(好き過ぎて昇天中) (2020年9月9日 18時) (レス) id: 06fca141db (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 猫大好きさん» コメントありがとうございます!最高だなんて褒め言葉、私達にはもったいないくらいです……! (2020年8月23日 18時) (レス) id: a6ebdaa998 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緑蛙&ナギ x他2人 | 作者ホームページ:ない…です!  
作成日時:2020年3月4日 12時

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