強面甘党さんに狙われているようです

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『あ、あのっ！！』





｢え？｣





『あの、これ、落としましたよ？』






｢あぁ、ありがとう。｣






『い、いえ...それじゃ...』



















これが、俺達の出会い。


















.














今日から新学期！


私は高校2年生になった。


うちの学校は、2年生になるタイミングでクラス替えがあり、そのまま3年生まで一緒だ。


クラス替えって緊張する。


1年間同じクラスで仲良くなったのに、また一から始めないといけない。



人見知りで、自分から声をかけられない私は、友達1人作るのにも一苦労だ。







｢A！｣

『え、真希！』

真｢また一緒のクラスだよー！よろしくね！｣

『え？！本当に？！良かったぁ、めちゃくちゃ嬉しい！よろしくね♪』





この子は"佐原真希"。


数少ない友達の1人で、親友。


中学から一緒だ。


私の事をよく理解してて、度々助けてくれる。


真希が一緒なら心強い！


卒業まで楽しく過ごせそう♪






真｢担任誰だろうね？｣

『ね。安田先生がいいなぁ。優しいもん。』

真｢確かに。大倉先生でもいいわ。イケメンだし♡｣

『真希ってば(笑)もはや嫌な先生じゃなかったら誰でもいいよね。』

真｢それな。｣






そんな話をしていると、担任の先生が入ってきた。






安｢ほらぁ、席つけよ〜。｣





担任は安田先生だった。


ラッキー♪


私と真希はお互いの顔を見て笑った。





安｢担任の安田です〜。よろしくな。新しいクラスって事で、知らん子もいるやろうから、軽く自己紹介しよか。ほんなら、安倍から。｣




こうして一通り自己紹介が終わった。


自己紹介って緊張するんだよなぁ。

大きい声も出せないし、顔赤くなっちゃう。





安｢じゃあ早速やけど、席替えしよか。新入生やないんやし、別に出席番号順やなくてもええやろ？｣




安田先生のそんな提案で席替えが始まった。




真｢後ろの席！後ろの席！1番後ろの窓側！！｣

『真希必死(笑)』

真｢窓側1番後ろって最高じゃん！狙うはそこ一択！｣

『ふふっ、欲張ったら引けないよ？』

真｢そりゃ！...終わった。｣

『どこ？』

真｢廊下側1番前。｣

『ふふっ、ほらね(笑)』

真｢あー最悪！もう次の席替えが待ち遠しい！｣

『ふはっ(笑)じゃあ、私も引いてくる。...。』

真｢どこだったぁ？｣

『当たり♪窓側1番後ろ♪』

真｢ずるーい！代わって！｣

『やだよー(笑)』


結果、私と真希は対角の席になった。

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