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初音;08 ページ9

マルコは持っていたペンを止めた。


「んう、……」
どうやらAが目を覚ましたらしい。

「気づいたかよい」
マルコがベッドサイドの椅子に座る。
Aが起き上がろうとしたのでそっと支えてやる。

「寝ててもいいんだよい。まだ背中の火傷も安心は出来ないからねぃ」
「……エースは?」
「また後で会えるさ」

ふとAが首元をさわる。
「………あれ、首飾りは?」
「あぁ、ここにあるよい」
マルコが留め具を指でつまむ。

「…なんで、外しちゃったの………!?……早くつけて!ねぇ!マルコ!早くつけなきゃ僕、また、」
その慌てぶりにマルコもAの首にチョーカーを付けざるおえなくなってしまう。

「なぁ、Aはこれが何なのか知ってんのかよい」
「…これは僕が、みんなを傷つけないようにするためにかあさまが」
「……Aは、悪魔の実の能力者なのか…?」
「あ、でもね、前にバチバチってなったことあるよ!…手のひらからピカーンって」

『……封じられてんのか?危険な能力者ゆえに?』

「でも、1回だけ。もう、やりたくないからやらない」
Aがきっぱりそう言うので、マルコはそれ以上は聞かなかった。

「A、もし辛くねぇんだったらよい、親父のとこに行かねぇか?」
「…………?船長さん?」
「そうだよい。一緒に行こう」

Aを抱きかかえてマルコは甲板にいるであろう白ひげのもとへ歩き出す。

「あのっ、マルコ、僕、歩けるよ」
「ダメだよい。さっきも言ったろい、無理はさせられねぇよい」


「親父!」
マルコが片手をあげる。
やはり白ひげは甲板にいた。
「マルコか。どうした?」

「こいつだよい!Aだ!」
マルコはAをぱっと見せる。
「グラララ!お前か!マルコとエースが連れてきたの奴ってのは!!」
「そうだよい。まだ無理はさせられねぇんだけど」
「A、歳はいくつだ?」

「多分、13歳っ!」

「………え?」
『嘘だろ…………?』
身体も小柄で言動も幼い。いや違う。そうなってしまったのだ。母親からの虐待のせいで。


「お前ら!よく聞け!!Aは今日からお前らの家族だ!!!いいな!!!」
白ひげの言葉で続々と船員達がAの周りに集まってくる。


「お前、もう起きてていいのか!?今日からよろしくな!」
「ちいせぇな!!しっかり食べて大きくなれよ!!」
「なぁ、マルコ!俺にも抱っこさせてくれよ!!」


「おい待て待て!Aはまだ本調子じゃねぇんだよい!!」

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玉うさぎ(プロフ) - なまらさん» コメントありがとうございます!夢主の能力が使われるのはもう少し先になりそうです……(´TωT`)気長に待っていただけると作者は嬉しいです (2021年11月22日 11時) (レス) id: 2678198c2d (このIDを非表示/違反報告)
なまら - 更新されてるか見るのが毎日の楽しみです!!夢主ちゃんの能力使われるのが楽しみです!更新頑張ってください!! (2021年11月21日 4時) (レス) id: 26945b0253 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:玉うさぎ | 作成日時:2021年10月3日 12時

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