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『ご、ごめんなさい。
いきなり... びっくりしましたよね?』



どう しよう...

必死に取り繕ってみるものの、頭はもうパニックで。


「いや... 」


ユンギさんもいい迷惑だろう。

突然やって来て、何するんだって。



『なんだか、少し疲れちゃいました。』


そう... 疲れてしまった。


自分の馬鹿さ加減に呆れて笑うしかないほどに。




「リラ... そんな顔すんな。
そんな風に、笑うなよ...
それなら能面の方が、まだいい。」

『そんなに酷い顔してますか?』


嫌だな... ユンギさんにはこんなわたし見せたくなかったな。

なんでここに来てしまったんだろう。

ここへ来なければ、こんな失態も
酷い顔を晒すこともしなくて済んだのに。


「ひとりで抱えんな。」

『っ... 』


この人は... いつだってわたしに手を差し出してくれたから。


だからここに、来てしまった。

もうわたしの意思ではユンギさんの元へ進むことを止められなくなってしまった。


『ユンギさん、優しくしないでください。

あなたに甘えるだけ甘えて、勝手に居なくなっ
て、なのにまたのこのこ現れて...
迷惑だって突き放してくださいよ。』


そうしてくれないと、わたしはまたあなたに寄りかかろうとしてしまう。



「ははっ、俺の勝手だろ?」

だからっ、そんな風に笑わないで。



自分勝手で、弱いわたしは


「お前がそんな顔してるからだ。
俺はほっといてなんかやらないからな。」



ずっと、この気持ちがなんなのか
気づいてしまうのが怖くて


必死に押し込めていたのだから。




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作者名:sayu_ | 作成日時:2021年10月12日 3時

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