8話 ページ42
そして「やぁ」とかけられた声にあたしとはじめちゃんは顔を上げて笑顔を見せた。
そこにはソファに座りながら新聞を読んでいたであろう剣持警部が此方を笑顔で見ていた。
剣持「これはこれは。3人ともお揃いで」
美雪「剣持警部まで…!」
一「あ、なんか事件ですか？」
あたしたちはテーブルから離れて駆け寄った。
剣持「我々だってたまには休暇ぐらい取らせてもらうさ。不幸なことにたまたま向井と休暇が合ってしまってね。あ、君たちは合宿だって？」
椅子に座りながら此方を見上げる警部に『ええ』と頷く。
向井「不幸な事にってどういう事っすかっ」
文句を言う向井刑事を置いて警部は、向かい側の席を勧めてくれた。
警部は自分の横にあるプレートと向井刑事のプレートを交換する。
あたしはそれを見ながらはじめちゃんの隣に腰掛けた。
その間も向井刑事は文句を言っていて、徐々にみんなも部屋へと入ってくる。
真壁君は面識があるため挨拶をしていた。
向井刑事は結局警部に押される形で警部の隣に座ったのだが。
その後、出される料理を皆で食べていると、ドアが開いてオーナーが入って来た。
それを見て布施君が立ちあがるがオーナーが手を出して止める。
黒沢「ホテルオペラ座館へようこそいらっしゃいました。オーナーの黒沢です」
丁寧にお辞儀をする。
黒沢「稽古の方はいかがですか？」
布施「ええ、なんとか」
まぁ、結構気まずい感じではあるのだが。
食べながら話に耳を傾けていると美雪が此方を振り返った。
美雪「日高さんがまだみたい」
一「お前とAがダメだしばっかするから稽古してんじゃねぇのか？」
『まさか』
その時、「きゃあああ!!」と聞こえた悲鳴にみんなが顔を上げる。
美雪「日高さんじゃない!?」
美雪がそう言ってあたしとはじめちゃんを振り返った。
急いでナプキンをテーブルに置いて駆け出す。
向井「警部っ」
剣持「我々は休暇中で…」
警部たちも文句を言いながらも後をついてきた。
あたしとはじめちゃんを先頭にダイニングルームを出て階段をかけあがる。
階段の踊り場辺りで美雪が、
美雪「さーちゃん、はじめちゃん、日高さんの部屋!」
そう言うので頷いてすぐに駆け出した。
みんなで手近な部屋を見回して、あたしたち3人は日高さんの部屋へと急ぐ。
一「日高!」
『日高さんっ』
日高さんの部屋を見た美雪が首を横に振る。
美雪「部屋にはいないわ」
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紗菜 - こんばんは、私も金田一シリーズ初代が一番好きで見てました。初代の夢小説って他には見かけないので一気に読み上げました。続き楽しみにしてます、更新がんばって下さい。 (2019年9月22日 0時) (
レス) id: 83af26d21e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2019年8月6日 1時
