10話 ページ18
結局あたしが折れて空と寝ることになり、しかも空がしがみついた状態で寝たためよく眠れなかったあたしは迎えに来たはじめちゃんと美雪と一緒に私服に着替えてメインロッジへと向かった。
良く眠れなかったあたしの機嫌はあまり良くない。
あんなしがみついた状態で寝られたらいくら女でも寝られないっつーの。
欠伸を噛み殺しながらワイワイと美雪と話す空を睨みつける。
ったく、本当に呑気なやつ。
それからみんなとメインロッジの前で合流すると、中は荒れ放題だった。
ラジカセは壊れているわ、椅子は破壊されているわ、カーテンはボロボロだわ、九条さんはまさかの出来事に悲鳴を上げている。
遠野「誰がこんなことを」
先頭にいたあたしとはじめちゃんは中の惨状を見つめた。
一気に眠気が吹っ飛んだわ…。
九条さんがキッチンに行ったのを見てあたしと美雪とはじめちゃんと空も追いかける。
キッチンもひどい荒れようで、あたしたちは思わずキッチンの入り口で足を止めた。
その時、シンクの向かい側にある棚から真っ赤なハンカチが出てるのに、気付いてあたしはそれを取り上げた。
すると追いかけた来たみんなの中からそれを見た聖子さんが「これ!」とハンカチを取り上げる。
あたしはそれを見て、ゆっくりと棚を開けた。
中からは出て来たのは顔がズタズタに潰された香山さんの死体で。
聖子「あなた…!」
甲田「九条さん、警察に電話!」
気を失った聖子さんを甲田さんが受け止めて、九条さんがすぐに電話に走る。
みんなが広間に集まる。
九条さんは必死に電話を掛けようとしているが、
空「ねぇ、電話線切れてない?」
電話線を持ち上げる空に九条さんがそんなっと顔を青褪めた。
いつき「ジェイソンだ。ジェイソンに殺されたんだ」
一「ジェイソンって?」
いつき「昨日ニュースで言ってた脱獄囚だよ。遠丸武人。通称ジェイソン。10年前、世間を震え上がらせた殺人鬼だ」
甲田「その男がここにやってきたのか…」
甲田さんがそう呟くといつきさんはふっと笑った。
いつき「取材をしたからよく知ってる。遠丸武人。暗くて、恋人はもちろん、友達すらいない寂しい男だった。彼はその原因が醜い自分の顔のせいだと、顔にガソリンをかけて火をつけた」
マジかよ。
いつき「命は取りとめたが、顔は焼け爛れ二目と見られないほど醜くなってた。そしてある日突然、仲介場に現れたかと思うと、そこにいた村人13人全員を斧で殴り殺したんだ」
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紗菜 - こんばんは、私も金田一シリーズ初代が一番好きで見てました。初代の夢小説って他には見かけないので一気に読み上げました。続き楽しみにしてます、更新がんばって下さい。 (2019年9月22日 0時) (レス) id: 83af26d21e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2019年8月6日 1時