19話 ページ2
風祭「そうやって私は……4体のミイラを5体に見せかけたんだ」
みんなが目を見開くと、警部が「…何のためにそんなことを？」と訊いた。
風祭さんはあたしたちを振り返りながら話す。
風祭「…助けるためだっ」
兜さんが風祭さんを振り返った。
風祭「詩織を助けるためにやったんだ」
風祭さんが他の3人の目を盗んで教会の中に入ったとき、詩織さんを覗く全員がすでに息絶えていた。
その中で彼女を救い出し、町の病院に運ばせた。
しかし、そのままでは焼け残った死体の数から彼女を逃がしたことがバレてしまうのを恐れた風祭さんはその方法を実行したらしい。
『それ以降、その詩織さんと会いましたか？』
あたしがそう聞くと風祭さんは首を振った。
風祭「いや……しばらくして彼女が…病院から姿を消してしまった。それからずっと会っていない」
美雪「まさか…風祭さんがっ…」
向井「風祭ぃ、お前が犯人だったのか!!」
捕まえようとする刑事さんを警部は押さえてあたしたちに「続けてくれ」と先を托した。
あたしとはじめちゃんはそれに返事をして頷く。
一「5人目のミイラの正体を暴く前に、教会の密室トリックを説明します」
それからあたしたちは教会へと場所を移動した。
一「あの夜、俺たちがここで見た首無し死体は若葉ではなく、兜霧子だったんです」
みんなが顔を見合わせた。
『第一の殺人は時田若葉殺しではなく、兜霧子殺しだった』
一「霧子の死体が発見された時、「これで二人」というメッセージがありました。それでてっきり霧子が若葉の次に殺されたんだと思い込んでしまった。犯人の罠にまんまと引っかかったんですよ」
兜「誰が霧子を殺したんだ!?」
兜さんがあたしたちの近くに来て、問いかける。
『………時田若葉です』
一「若葉は教会に閉じ籠る前に霧子を騙し、自分の身代わりにさせたんだ」
『恐らく、最後に会いたい人がいるからとでも言いくるめたんでしょう。そして、若葉はまんまと霧子と入れ替わった』
一「霧子は内側からも全ての鍵をかけ、若葉の代わりにベッドに横になった」
『若葉は霧子が目を閉じたのを見計らって、クロロホルムを染み込ませた布を彼女の顔に下ろした』
はじめちゃんが挟まった天窓から紐を垂らしたのだ。
一「これで、多少の事では霧子は起きない」
剣持「しかし、いくら眠らした所で密室の中にいる霧子さんを殺害するのは不可能じゃないかね？」
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紗菜 - こんばんは、私も金田一シリーズ初代が一番好きで見てました。初代の夢小説って他には見かけないので一気に読み上げました。続き楽しみにしてます、更新がんばって下さい。 (2019年9月22日 0時) (
レス) id: 83af26d21e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2019年8月6日 1時
