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第二幕 計略の海へ ページ16

『カナ!翼!翼広げろって!!』

カナ「できたらやってるよバカァ!!」


島で追いかけられていたAとカナはこんな言い合いをしながら逃げていたため、島の端にまで来ているとは知らず、ふたりはそのまま岸壁から───落下した。


カナ「『うわああァァーー!!』」


下に見えたのは火口のカルデラ湖だった。山裾には熱帯性のジャングルが広がっている。どうやら夏島のようだ。


***



時は同じくして火口のカルデラ湖にいたナミは眼下を見下ろして声を上げた。


ナミ「〈サウザンドサニー号〉……!」


ナミは、山麓に着地した〈サウザンドサニー号〉を発見した。
すぐにエレキ鳥をむかわせる。
宝樹アダムで造られた船は、さいわいにも落下の衝撃に耐えたようだ。
ナミが船に乗り込もうとしたとき、森の片隅で地響きが轟いた。

藪をわけて、だしぬけに現れたのは───


ルフィ「あっ!〈サニー号〉!」

ナミ「ルフィ!?」


なんと、麦わら帽子の船長ではないか。


ルフィ「あ〜〜〜!ナミ!」


探しものをいっぺんに二つも見つけて、ルフィはニカッと笑った。
ところがナミは、顔をひきつらせて、くるっと背中をむけて逃げ出した。
首をひねったルフィの背後で、ヤシの木がメキメキと音を立てて倒された。

現れたのは毒針と鋏を備えたサソリ。生物界の戦闘マシーン・兄弟黒蠍(ブラックブラザーズ)だ。


ルフィ「よかった、無事で!よく逃げ出せたな、シキたちから!」

ナミ「こっちに来るなぁ〜〜〜!」


怪物たちをひきつれて追いかけてくる船長に、ナミは叫びかえした。
そのとき、翼が、ルフィとブラックブラザーズめがけて突っ込んだ。

バリバリッ───と空気がふるえて放電攻撃が走った。

ナミがふりかえると、そこには、ひっくりかえって痙攣する三匹の蠍の姿があった。


ルフィ「おおおおおおおおおっ〜!」


いっしょに電撃をくらったはずのルフィは、ぴんぴんして、エレキ鳥の放電攻撃に目を輝かせた。この無邪気少年は、秘密兵器っぽいものに目がないのだった。

その時、ジャングルの中から大芋虫(オオイモムシ)が現れた。


ナミ「イ〜ヤァ〜〜〜!!」


オオイモムシにナミが悲鳴を上げてルフィが身がまえたその時───


カナ「うわああぁぁァァーー!!」


上空からカナが降ってきて、オオイモムシの背中にすごい勢いで激突した。土煙が晴れたそのすぐあとに、続いて上空からもう一人が降ってくる。それと同時にバサッと翼がひらく音が聞こえた。

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SARA(プロフ) - 大好きです!ルフィ夢が好きなのでありがとうございます!🤍 (5月13日 20時) (レス) @page1 id: 1b37a3f4d3 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 初見です。はじめまして、 夢小説を読んでいると、繊細な文章、語彙力を尊敬したい気持ちを持ちました。ルフィと夢主との関係性も好みなタイプでした。 (2021年1月12日 16時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
りんりん(プロフ) - 面白いです!これからも楽しみにしてます! (2020年4月23日 1時) (レス) id: 7fd268645f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2020年4月22日 1時

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