【名探偵コナン】 双子は美少女で名探偵と怪盗!? から紅の恋歌

4話 ページ4

未来子の言葉に、平次とコナンと愛梨がピクリと反応した。

未来子「結局すぐに見つかったんやけど、セキュリティ強化すべきやって、王者の矢島さんが阿知波会長を説得したそうなんや」

小五郎「なるほど……」

スポーツ新聞から顔を上げた小五郎が顎に手を当て、真面目な顔でうなずいた。

小五郎「ところで、その2人って誰だったっけ？」

その場にいた全員がガクッとずっこけた。
和葉がテーブルをバンッと叩いて詰め寄る。

和葉「アホか、おっちゃん!これから対談する相手やないの!!」

小五郎「そうだっけかぁ〜」

小五郎はばつが悪そうにプイッと顔をそむけた。

小五郎「だいたい皐月っていやぁ、普通は馬だろ。馬!」

(さすがブレねぇな、おっちゃん……)
(さすが、ブレないねぇ、おじさん……)

コナンと愛梨がある意味感心しながら椅子に座り直すと、小五郎の向かいに座っていた平次が皐月会のパンフレットをめくって小五郎に向けた。

平次「ここに写ってるんが、会長の阿知波研介や」

平次が指差した写真には、白髪交じりの髪をオールバックにした貫禄のある男が着物を着て歩く姿が写っていた。
その横では左手の親指にごつい指輪をした目つきの鋭い男が電話を掛け、さらに背後にはイヤホンマイクを耳に装着したボディガードたちが周囲を見張っている。

平次「一代で阿知波不動産を築き上げた大物で、浪花の不動産王とも呼ばれてる」

小五郎「そんな男が何でかるたなんてやってるんだ？」

平次「唯一の趣味やったそうや、腕前も相当なもんらしいで」

愛梨「でも、阿知波さん自身は選手よりも読手になりたかったって書いてあるね」

愛梨が手元に寄せた資料をめくると、小五郎は阿知波と並んで写っている着物姿の女性を目敏く見つけた。

小五郎「ぬぉ!誰だ!?この美しい女性は!」

未来子「阿知波さんの奥さんの皐月さんです」

未来子の説明に、小五郎は「何だ、人妻かよぉ」とがっかりする。

未来子「皐月会は、元々クイーンだった皐月さんがつくった会で、阿知波さんはその跡を継いで会長になったんです」

コナン「あと、対談で話題になりそうなことは……これなんか面白いんじゃない？」

資料をめくったコナンは、阿知波がピカピカに磨かれた愛車と並んで写っている記事を指差した。

コナン「阿知波さんは、奥さんの皐月さんの大切な試合が行われる時は、必ず前日に洗車して験を担ぐんだって!」

愛梨「車をキレイにしておくことが成功と勝利の秘訣だって言ってるね」

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